9月29日には「日中国交正常化50周年」の記念式典が、東京オペラシティで開催されるという。一体どのような式典になるのか。(shutterstock)

「中共に歓迎されるリスク」日中国交正常化50周年に際して

1972年9月29日、日中国交正常化の起点となる日中共同声明が北京で調印された。

その調印式に先立つ25日の食事会で、中国の周恩来首相が自ら箸をとり、日本の田中角栄首相へ卓上の料理を取り分けている有名な写真がある。田中首相は、左手を拝むように挙げ、周氏の親切に謝意を示している。

そのほほえましい光景のように、その後の日中間の万事が済んだなら、あるいは良かったのかも知れない。もちろん現実の歴史は、そうはいかなかった。50年後の2022年まで刻んだ日中関係史は、特にその後半において、大変な波浪をきたすことになる。

▶ 続きを読む
関連記事
トランプ流の過激な交渉術「取引の極意」は単なる暴言か、それとも高度な外交戦略か。パナマ運河やグリーンランド、NATOなどの具体例から、摩擦を生みつつも成果をもたらす独自の交渉スタイルの本質と成否に迫る
少子化対策は給付金だけで十分か。人口減少を単なる家計や労働力の問題にとどめず、歴史と文明の危機として捉え直す。近代の個人主義を見つめ、家族を公共善として次世代へ命と文化を継承する倫理を問う論考
中国による米国債売却は「ドル離れ」を意味しない。真の狙いはドル資産の多様化や対米交渉における揺さぶりの誇示に過ぎず、海外経由の保有や国際的なドル支配の実態を見れば、人民元の台頭論は虚構であると暴く
便利さに流されがちな現代で、私たちはお金を通して何を生かし続けたいのか。人里離れた牧場でレストランを営む著者が、中央集権的な仕組みに対抗し、個人の消費選択が地域や未来を形づくる意義を問いかける論評
1992年米大統領選でブッシュを敗北させた「不況」の虚構を検証し、実態以上に選挙を動かす経済認識の危うさを指摘。現政権下の好景気や課題を踏まえ、来る中間選挙で共和党が勝つための戦略を論じる