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チンギス・カンーーモンゴル草原の凱歌(八)忠義の士【千古英雄伝】

毎年土地を移動して暮らしていく帝国、常に警戒しなければならない時代、一人一人の勇士の背後には大きな後ろ盾がありました。それはチンギス・カンの寛大な心と包容力でした。これらのものは一人一人の勇士を支え、彼らは思う存分に活躍していたのです。

ジルゴアダイという勇士がいました。クイテンの戦いで、彼のいた軍はキヤト・ケレイト同盟軍に対抗していましたが、歯が立たず、次々と敗退していきました。彼は奇襲を仕掛けようと、秘かに身を隠しましたが、不運にも見つかってしまい、テムジンの部下に囲まれました。

ジルゴアダイはテムジンの愛馬を射るなり、間一髪で馬を走らせ逃げていきました。

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