カナダ、F35購入契約に最終合意 総額142億ドル
[オタワ 9日 ロイター] – カナダ政府は9日、米ロッキード・マーチンからステルス戦闘機「F35」88機を購入する契約に最終合意した。総額190億カナダドル(142億米ドル)を投じ、老朽化しつつある現行主力戦闘機の米ボーイング製「CF―18ホーネット」との入れ替えを進める。
アナンド国防相は記者会見で、2026年に第1号機の引き渡しを見込んでおり、32―34年に全面配備が完了する見通しだと説明した。F35が「最新鋭機でカナダにふさわしい」とし、購入とメンテナンスの経済効果も年4億2500万カナダドル超が見込まれるほか、年3300人近くの雇用を創出する可能性を指摘した。カナダはF35の共同開発体に参加している。
CF―18ホーネットは一部が就役以来40年余りも経過。カナダ政府は10年以上前から主力戦闘機の更新を目指していたが、政権交代や軍用機調達手続きに関するルール変更、コロナ禍の影響などで作業に遅れが生じていた。
現在のトルドー政権は当初、高額の費用を理由にF35の購入に反対。次期主力戦闘機選定のための競争入札を実施したが、結局この入札でロッキードがボーイングやスウェーデンのサーブを制した。
カナダ政府の購入支払い価格は米国など開発コンソーシアムの他の参加国と同額になる。
関連記事
カナダ通信安全保障局(CSE)は30日に公表した脅威評価で、中国のハッキング活動がカナダにとって最も活発なサイバー脅威と指摘した。
アルゼンチンのミレイ大統領の支持率は、年金改革を巡る緊張の高まりで9月に49.6%に低下したが、10月には52.5%に回復した。直近の世論調査で明らかになった。
カナダのトルドー首相は24日、コロナ禍による労働力不足への対応が行き過ぎだったとし、移民の受け入れ数を抑制する方針を明らかにした。住宅や社会サービスの逼迫を緩和する狙いがある。
メキシコが米国・カナダとの貿易見直しを控え、北米への中国からの輸入を制限するために米国やカナダと足並みを揃える用意があるようだ。
アメリカの14の州・地域の司法長官は8日、若者のメンタルヘルスに悪影響を与えているとして動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」を一斉に提訴した。容姿加工フィルターや自動再生と無限スクロールなどの機能が若年層の依存症を引き起こし、精神衛生に影響を与えると非難した。