1月9日、カナダ政府は米ロッキード・マーチンからステルス戦闘機「F35」88機を購入する契約に最終合意した。写真は米軍などのF35戦闘機。黄海上空で2022年6月撮影。米空軍提供(2023年 ロイター)

カナダ、F35購入契約に最終合意 総額142億ドル

[オタワ 9日 ロイター] – カナダ政府は9日、米ロッキード・マーチンからステルス戦闘機「F35」88機を購入する契約に最終合意した。総額190億カナダドル(142億米ドル)を投じ、老朽化しつつある現行主力戦闘機の米ボーイング製「CF―18ホーネット」との入れ替えを進める。

アナンド国防相は記者会見で、2026年に第1号機の引き渡しを見込んでおり、32―34年に全面配備が完了する見通しだと説明した。F35が「最新鋭機でカナダにふさわしい」とし、購入とメンテナンスの経済効果も年4億2500万カナダドル超が見込まれるほか、年3300人近くの雇用を創出する可能性を指摘した。カナダはF35の共同開発体に参加している。

CF―18ホーネットは一部が就役以来40年余りも経過。カナダ政府は10年以上前から主力戦闘機の更新を目指していたが、政権交代や軍用機調達手続きに関するルール変更、コロナ禍の影響などで作業に遅れが生じていた。

現在のトルドー政権は当初、高額の費用を理由にF35の購入に反対。次期主力戦闘機選定のための競争入札を実施したが、結局この入札でロッキードがボーイングやスウェーデンのサーブを制した。

カナダ政府の購入支払い価格は米国など開発コンソーシアムの他の参加国と同額になる。

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