4月30日、カナダでは連邦政府職員による過去最大級のストライキの影響で移民希望者などの入国手続きが滞り、数千人が足止めされている。写真はオタワで24日撮影(2023年 ロイター/Blair Gable)

カナダで移民希望者数千人が足止め、政府職員の大規模ストで

[トロント 30日 ロイター] – カナダでは連邦政府職員による過去最大級のストライキの影響で移民希望者などの入国手続きが滞り、数千人が足止めされている。政府は労働力不足を補うために2025年までに年間50万人の移民受け入れを目標に掲げているが、人材獲得競争で苦境に立たされる恐れがある。

約15万5000人の連邦政府職員は4月19日からストに突入。賃上げを主な要求に掲げるが、労働協約にリモートワークを含めることも求めている。

弁護士によると、難民申請者の聞き取り調査がキャンセルされる、受け入れ家庭が宙ぶらりんの状態に置かれる、など移民労働者から留学生まで影響は広範囲に及んでいる。

移民希望者は海外で手続き再開を待ったり、入国許可の期限が切れるのを心配したりしている。一部の職場は必要な従業員が手当できず、パスポートが発行されずに海外旅行ができない人もいる。

カナダの入国手続きはそもそも新型コロナウイルスのパンデミックで遅れていたが、そこに連邦政府職員のストが追い打ちをかけた。ある弁護士は「顧客の多くは、やっとトンネルの終わりに光が見えたようだったのにといら立っている」と述べた。

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