科学では解明できない 奇跡の数字「1.618」の謎 【未解決ミステリー】
黄金比1:1.618
黄金比とは、人が目で見て最も美しいと思う比率のことで、一般的に1:1.618の比率とされます。
黄金比がいつから美と結びつくようになったかは定かではありませんが、古代ギリシャ時代から使われるようになったと考えられています。その代表的なものが、紀元前5世紀に建てられたパルテノン神殿です。外観だけでなく、中の構造や細かいところまで黄金比が使用されています。
黄金比は特に芸術家に愛され、作品に使うことが一般的でした。中でも有名なのが、レオナルド・ダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」で、最も完璧な人間の体を表しています。
至る所に含まれる黄金比
しかし、黄金比は美しさの定義にとどまらず、より深い意味があることが、現在、科学的な研究によって解明されつつあります。
例えば、月と地球の間にも黄金比があります。地球の半径は6378km、月の半径は1737kmで、合わせると8115kmになります。これを高さとし、地球の半径を底辺とする直角三角形を作ると、斜辺の長さは10321kmとなります。この斜辺を地球の半径で割ると、1.618となり、完全な黄金比となります。
また、ピラミッドにも黄金比が見られます。例えば、ギザの大ピラミッドは、底面積に対する側面積の比が黄金比です。大まかな計算で、底面積は186.4㎡、側面積は115.2㎡、割ると1.618となります。
黄金比を研究しているゲイリー・マイスナー氏は、「DNA分子はすべて黄金比に基づいて分割されている」と指摘しました。人間の遺伝子を形作るDNA分子の螺旋構造の長さと幅の比率も約1:1.618です。
他にも「ミロのヴィーナス」や、「モナ・リザ」などにも黄金比が使われています。
フィボナッチ数
黄金比と深くかかわっているのが、「フィボナッチ数列」と呼ばれているもので、次のように漸化式で定義されています。
0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987…
0と1から始まり、それぞれの数字は前の2つの数字の和となっています。直列の数字が大きくなると、その前後の2つの数字の比が黄金比に近くなることから、フィボナッチ数列は黄金比率とも呼ばれています。
フィボナッチ数列で作った四角形を「黄金四角形」と呼び、そこから生まれた螺旋を「黄金螺旋」と呼びます。
自然界では、ほとんどの花の花びらの枚数はフィボナッチ数列の数字になっています。例えば、ユリの花びらは3枚、プラムは5枚、デルフィニウムは8枚、マリーゴールドは13枚、ヒマワリは21枚または34枚となっています。
一方、「黄金螺旋」も至る所に使われています。例えば、花が散り、実がなるとき、多くの植物の種はこの螺旋形(らせんけい)を辿るように並んでいます。その代表格がヒマワリです。
また、私たちの耳も、多少ズレは生じますが、基本的に「螺旋」に沿っています。さらに大きいスケールでいえば、ハリケーンや銀河も「螺旋」になっています。
この一見普通の数字が、なぜこれほどまでに奇跡的な性質を持つのかは、科学界や物理学界ではいまだ解明されていません。毎日何となく見ている風景ですが、よく見ると、そこにも黄金比や黄金螺旋が隠されているのかもしれません。
詳しくはEPOCH TVをご覧ください。
https://www.epochtimes.jp/2023/01/132939.html