野村證券が11月15日に発表した報告では、2022年末の時点で中国において約2千万戸の未完成の予約販売住宅があると推定されている。この数は、中国最大の民間開発業者である碧桂園の規模の約20倍に相当する。写真は恒大集団の未完成物件(Photographer: Qilai Shen/Bloomberg via Getty Images)

【分析】未完成住宅プロジェクトは約2千万戸 中国不動産業界に広がる信用不安  

野村證券が11月15日に発表した報告では、2022年末の時点で中国において約2千万戸の未完成の予約販売住宅があると推定されている。この数は、中国最大の民間開発業者である碧桂園の規模の約20倍に相当する。

陸挺氏の率いる野村證券チームは、未着工または遅延納品の予約販売住宅が約2千万戸に上ると推定している。これらのプロジェクトの完成には約3.2兆元(約67兆円)が必要とされている。 

野村のアナリストたちは、新築住宅の完成量が今年20%増加したとしても、2015~20年にかけて販売された予約販売住宅のわずか48%が納品されるに留まり、残り52%は納品が遅れると述べている。中国では、マンションが完成前に販売されることが一般的だが、住宅の引き渡しの遅延は新住宅の購入意欲を低下させる恐れがある。 

▶ 続きを読む
関連記事
中国の自動車ディーラーは経営圧力が強まっている。7割超の店舗が上半期の販売目標を達成できず、販売員の収入減や管理職給与ゼロの動きも伝えられている
中共が採算を度外視してまで輸出を支え続ける理由は、単なる利益ではない。雇用、外貨、過剰生産、そして世界市場での主導権という、政権維持にも関わる構造がある
中共当局は、深刻な信用リスクが生じたとして武漢衆邦銀行を1年間、公的管理下に置く。民営銀行への管理措置は初めてで、地域的な金融危機への波及も懸念されている
BYDの時価総額が高値から約4割下落。成長株から製造業への評価転換に加え、機関投資家の撤退や利益減少、競争激化が重なり、市場の見方は大きく変化した
今年5月、トヨタ、ホンダ、日産の自動車大手3社は、中国での販売台数がそろって大きく減少した。なかでもホンダは前年同月比で約49%減となり、3社の中で最も大きく落ち込んだ