2023年11月19日、アルゼンチン大統領選挙第2回投票終了後、新しく選出されたアルゼンチン大統領・リベラル派のハビエル・ミレイ氏が支持者らに挨拶した。(Tomas Cuesta/Getty Images)

アルゼンチンのミレイ大統領「共産主義者には協力しない」 中共メディア 報道を大量ブロックへ

アルゼンチン大統領に選出されたハビエル・ミレイ氏が、中国共産党(中共)との関係を断ち切ると表明した。 中共は、それは「重大な過ち」だと称し、ネット上でミレイ氏の中共を批判する言論を大量にブロックした。

11月21日の定例記者会見で、ある記者はミレイ氏の外交顧問であるダイアナ・モンディーノ氏が中共政権と取引しないと表明したことについて、中共外交部の毛寧報道官にコメントを求めた。

毛報道官は「中共と関係を断つことは外交の重大な過ちになる」「双方の経済は相互補完性が強く、協力の潜在的な可能性が巨大だ」と述べ、アルゼンチンとの関係を安定させ長期的な発展を促進すると付け加えた。

アルゼンチンにとって第2位の貿易相手国である中共は、アルゼンチン大統領選挙の結果を注視していた。

選挙当時、ミレイ氏は中共政権を批判し、「共産主義者には協力しない」と述べ、米国との関係強化を模索している意向を表明した。また数か月前、ミレイ氏は中共政府を「暗殺者」にたとえ、中国人には「自由がない」と指摘している。

ミレイ氏の強硬な立場は、先月北京を訪れ、中国を「真の友人」と称賛したアルベルト・フェルナンデス前大統領とは対照的だ。

フェルナンデス氏は、G20やBRICSなどの枠組みで中共と協力することを約束していたが、モンディーノ氏は「BRICSに参加しない」と述べた。

アルゼンチンは、中共、ロシア、ブラジル、インド、南アフリカからなるBRICSの新規加入が決まった6か国の1つである。

今月初め、モンディーノ氏は、アルゼンチンはブラジルと取引はできるが、中共と透明性のない取引はできないと述べた。

「アルゼンチン政府は過去20年間、(中共と)何度も秘密交渉をしてきた。これは異常なことだ。私たちはそうしないと明言した」

中共の公式メディアは今まで、共産党に関するミレイ氏の具体的なコメントや、アルゼンチンが中共と関係を断絶する情報をブロックしている。

時事評論家・李林一氏は「中国共産党の文化として、重大な過ちを犯した人や国に対して厳しく攻撃し、報復している。アルゼンチンには巨額の投資もしており、何か問題が起これば、損をするだけでなく、中共首魁・習近平の外交政策が疑問視され、権力闘争に発展する可能性さえある。これが中共当局の最大の心配事だ」と述べた。

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