イラン攻撃の真の狙い 中共への対抗の序章

2026/03/11 更新: 2026/03/11

近ごろ、著名な中東問題アナリストが、「米国がイランに対して軍事行動を取ったのは、実は中東における中国共産党の布陣を弱体化させ、北京のエネルギーおよび軍事上の支点を断ち切るためであり、将来起こり得る米中衝突に備える狙いがある」と指摘した。なぜなら、米国はすでに「イランは中共の前線兵器である」と見抜いているからだという。

米メディア「フリーメディア」の中東アナリスト、グール氏は、YouTube動画「米国がイランを攻撃した本当の理由」の中で、この数年間でイランは中東における中共の最重要同盟国となり、戦略上の要衝を形成していると強調した。

イラン側は、中共から極超音速ミサイルを導入する見通しだと自ら明かしており、それによって世界の石油輸送の10分の1を握るホルムズ海峡で米軍艦を攻撃、さらに無力化する能力を得て、西側諸国への石油供給を封鎖できるとしている。

グール氏はこれは実質的に中共の戦略的行動だと述べた。

米国はマラッカ海峡を封鎖する能力を持っており、中共はイランを通じて米国と対等な戦略的能力を構築しようとしているという。

また北京は、イランが安価で輸出する原油を利用して、12億バレル規模の戦略的石油備蓄を構築している。これは米国による大規模な石油封鎖に直面した場合でも、中共はおよそ100日間は運営を維持できる計算になる。

グール氏は、「あらゆる観点から見て、イランは中共が中東の戦略拠点で米国の力に対抗するための前線兵器になっていると指摘した。「これこそが、この(イラン)戦争の核心的意義なのだ」と述べた。

同氏はさらに、イランがすでに中共の代理人と化していることを踏まえると、米国が南シナ海で中共と戦争状態になれば、イランがインド洋で戦線を開き、ペルシャ湾で原油価格を押し上げ、さらには中共から供与された極超音速ミサイルで米軍の大型艦艇を攻撃する可能性があるとの認識を示した。

グール氏は「これが大戦略の一部だ。イランが米国の補給線に及ぼす脅威を排除しなければ、南シナ海で空母打撃群を十分な戦備態勢に置くことはできない」とも指摘した。

イランは米国とイスラエルによる攻撃を受けたが、中共は介入の意思を示していない。

グール氏は、その理由は中共が「まだ米国との真正面からの衝突に備えていない」ためだと考えている。中共政府は最近、複数の高官・将官を相次いで更迭し、軍事計画は混乱し、戦力整備は明らかに習近平の想定に及んでいない。

一方、イランと防衛協定を結んでいるロシアも沈黙を保っている。シリア国内のロシア軍基地が、米国とイスラエル軍による誤爆を避けるため応答装置を停止し、イランとの関係から距離を置こうとしているとの報道もある。

グール氏は「ロシアも中共も信頼できる同盟国ではない。これこそ米国が世界に示そうとしているメッセージだ」と述べ、そうしたメッセージはアフリカ、中南米、キューバ、ベネズエラなどにも明確に伝わっているとした。

さらにグール氏は、「米国の次の標的はキューバ、もしくはロシアになる可能性がある」との見方を示した。

キューバは中共の「一帯一路」構想の加盟国であり、中国の通信インフラが整備されている。北京はこのインフラを利用し、米フロリダ州タンパに位置する米軍の大規模な指揮基地を監視する拠点として利用してきたという。

ロシアはまた、中共にとって三大廉価原油供給源の一つでもある。

 

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