古くから、チベット高原では、ある伝説が語り継がれてきました。ヒマラヤ山脈の下に空洞があり、そこには謎の通路が地下世界に通じているのです。その世界は文明が高度に発達し、地上とは異なる全く新しい世界だというのです。
この伝説は長年、チベットの古代文明が残した神話、物語とされてきましたが、近年の地質学的な研究により、神話ではなく、真実である可能性が高くなりました。
奇妙な電気信号
1995年、カナダ、アイルランド、中国、フランスの学者からなる国際共同科学チームがチベット高原に入り、電磁気学的手法で地殻を調査することになりました。
科学チームは、チベット南部のヒマラヤ地域にあるヤルンツァンポ川を東西方向に4本の超広帯域地磁気深度サウンディングプロファイルを敷設しました。 その結果、一番西のものは抵抗率が高く導電性が悪く、逆に東の3本は抵抗率が低く導電性が良いことがわかりました。
この不思議な現象は科学者の興味を引き、チベット高原の深さ100キロ以内の地殻の電気伝導率は0.3~2万ジーメンスと高く、一般的な安定した大陸地殻の10~100倍であることが確認されました。 チベット高原の「足元」は冷たい岩ばかりではなく、電気抵抗の低い謎の物質が存在し、東に行くほどこの物質の規模が大きくなることは明らかです。
では、この謎の物質とは何なのでしょうか?
地下に大きな「海」と「空洞」がある
チベットは地熱が豊富で、ラサ近郊には多くの温泉があります。 この温泉の水は、ミネラルや電解質を豊富に含み、電気伝導率が高いことが実験により判明しています。
電解質を含む液体が地中に大量にあるということは、高原の下に巨大な「海」があり、その海のための巨大な空洞があるはずです。 この巨大な空洞は、もしかすると海水で満たされていない可能性も考えられます。
地下の温度は地表の気候変動の影響を受けないので、水の中の生物に適した20度前後の一定の温度になっている可能性があります。
科学者チームの測定によると、チベット仏教の四大聖山の一つであるアムネマチン山の地下には、約10万~15万平方キロの空洞があるといいます。
3Dモデルで明かされた謎:空洞はチベット高原より広大
地質学界は今、チベット高原にいっそうの執念を燃やしています。 そのため中国、カナダ、米国の研究者たちは、チベット高原に大量の地震計を再配置して調査を行っています。2007~11年までの4年間、東アジアの227の地震を調査し、数億のデータを収集し、地下900キロまでを画像化して、チベット高原の3Dモデルが完成しました。
データを分析した結果、チベット高原の地下の空洞は想像以上に大きく、チベット高原全体よりも大きい可能性があることがわかり、科学者たちは大いに驚きました。
謎に包まれた地下世界
この発見は、チベットに地下世界があると信じてきた人々を興奮させ、その真実が明らかになろうとしているようです。 もし、地下世界があるとしたら、それはどのようなものでしょうか。
古くから伝わる伝説をもう一度検証する時期が来ているのかもしれません。 しかし、その前に一人の人物を紹介する必要があります。
1927年、探検家のニコラス・レーリッヒ率いる探検隊は、チベットに到着しました。ところが、各国の外交機関や情報機関に監視されていた一行は、1927年8月~1928年6月にかけて、突然姿を消したのです。
再び姿を現した時には、隊員のうち5人が亡くなっていました。 レーリッヒらの話によると、彼らはチベットで襲われ、当局に強制的に連行され、5か月間拘束されたのです。
しかし、行方不明の月日とは一致しないことが分かります。この間、彼らはどこへ行ったのでしょうか?
チベットの歴史や経典には、地底の楽園であり、仏の国の聖地であるシャンバラの存在が記録されています。 シャンバラは、二重の雪山に囲まれており、その中に位置しています。 王国は、蓮の花びらのような形をした8つのエリアから構成されています。 中央には、雪をかぶった山々の内輪が広がっています。 シャンバラ王国の中心は、カバラ宮殿です。 ここにシャンバラの王、地球の中心核の真の主が住んでいるというのです。
後にレーリッヒは、著書『シャンバラの輝き』の中で、彼らが行方不明になった数か月の間に、伝説のシャンバラに到着し、現代の科学技術をはるかに超えた文明に触れて、信じられないような光景を目の当たりにしたと述べています。 また、レーリッヒはこの旅で見聞したことを記録するために、多くの絵を描き残しています。
また、公式には秘密扱いですが、ナチスの探検隊がシャンバラ洞窟の入口を発見し、写真も撮ったといわれています。さらには 第二次世界大戦が終わる前に、ヒトラーの精鋭部隊25万人までもが、そこから地下世界に逃げ込んだと言われています。
詳しくはEPOCH TVをご覧ください。
https://www.epochtimes.jp/2023/04/144123.html
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