4月3日台湾の花蓮沖でM7.2の地震が発生した。地震により傾いたビル(中央社)

台湾大地震、エネルギーは原子爆弾32個分に相当

4月3日午前、台湾東部の花蓮沖を震源とするマグニチュード(M)7.2の地震が発生した。台湾のほとんどの地域で震度4以上を記録し、最大震度は6強に達した。地震専門家で元中央気象局地震測報センター主任の郭鎧紋氏によると、今回の地震の規模は1999年の921大地震(M7.3)に次ぐもので、放出されたエネルギーは原子爆弾32個分に相当するという。

地震により、台湾全土で大きな揺れを感じ、花蓮では震度6強を記録、中部以北は震度5に達した地域が多かった。花蓮では家屋の倒壊が報告され、高速鉄道、台北MRT、台中MRT、高雄MRTが一時運転を停止した。多くのビルで外壁のタイルが剥がれ落ち、蘇花公路の崇徳区間では土砂崩れが発生した。多くの住民は20年以上前の921大地震の惨禍が再び起こることを懸念している。

退職後も地震研究に取り組む郭鎧紋氏は、M6.2の地震は原子爆弾1個分のエネルギーに相当し、M7.3だった921大地震は46個分に相当すると説明。今回の花蓮地震はM7.2で、921大地震よりは小さいものの、それでも32個の原子爆弾に匹敵するエネルギーを放出したという。

郭氏によれば、1900年以降のデータから、通常台湾ではM6以上の地震が年平均約3回発生し、原子爆弾8個分のエネルギーを放出している。2022年はM6以上の地震が12回と多発し、26個分のエネルギー放出に相当した。一方、2023年はM6以上の地震が1回のみで、放出エネルギーは原子爆弾0.5個分程度と明らかに少なかったという。

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