きのこコーヒー効能
カフェインの効果に加えて、
免疫力アップ、
集中力の向上、
炎症の緩和、
睡眠の質の改善、
ストレスの軽減
きのこといえば、料理の美味しさや豊富な抗酸化物質、ミネラル、ビタミンでよく知られていますが、「コーヒーにきのこを加える」というアイデアはちょっと意外かもしれません。しかし、この「きのこコーヒー」には、普段使う食用きのことは異なる「薬用きのこ」が使われており、特別な健康効果が期待されています。
薬用キノコとは:霊芝、シイタケ、マイタケ、トリフなどで、伝統的な医学や現代の研究において、免疫力の向上や抗炎症作用、抗酸化作用、ストレス軽減などの効果があるとされています。
これらのキノコをコーヒーと合わせて飲むことで、カフェインの効果に加えて、免疫力アップ、集中力の向上、炎症の緩和、睡眠の質の改善、ストレスの軽減といった効果が期待できるのです。味わいは、ほのかに土っぽさやナッツのような風味があり、日常のコーヒーに新しい魅力を加えてくれます。
きのこコーヒーの健康効果とは?
薬用きのこには、さまざまな健康効果があります。2023年のレビューによると、薬用きのこには抗糖尿病作用、抗酸化作用、抗がん作用、免疫を強化する効果があると報告されています。これらのきのこは、体内の酸化ストレスと戦うだけでなく、老化を遅らせ、代謝のバランスを整える手助けをしてくれます。
また、薬用きのこは栄養が豊富で、多くのビタミンやミネラルを含んでいます。特に、ビタミンA、ビタミンE、そして植物性食品では珍しいビタミンD2が豊富です。さらに、ビタミンB群もたっぷり含まれており、ベジタリアンやヴィーガンにとって貴重な栄養源となっています。
さらに、薬用きのこは抗アレルギー、抗菌、抗炎症、抗真菌、抗うつ、消化促進、神経保護、骨の保護といった多彩な効果もあります。特に抗がん作用と免疫強化の効果は、がん治療でも注目されているほどです。
きのこコーヒーを生活に取り入れるのはとても簡単です。最近では、スーパーやネットで「きのこコーヒー(マッシュルームコーヒー)」のパウダーやティーバッグが手軽に手に入るようになっています。毎朝のコーヒーの代わりに、またはリラックスしたい午後のひとときに、このきのこコーヒーを試してみるのはいかがでしょうか? 土っぽくナッツのような風味がクセになり、健康効果も得られる一石二鳥の飲み物です。
専門家の意見 きのこコーヒーのパワー
オーストラリアを拠点に活動する自然療法医であり、Revital Healthの創設者でもあるジョディ・デュバル氏は、薬用きのこが持つ多くの生理活性化合物のおかげで、きのこコーヒーが多彩な健康効果を提供することを強調しています。デュバル氏は「エポックタイムズ」で、きのこコーヒーが日常の生活にどう役立つかを詳しく説明しました。
薬用きのこの効果
デュバル氏によると、ブレンドに使われるきのこにはそれぞれ異なる特長があります。
ヤマブシタケ:神経成長因子(NGF)の生成を促し、神経を保護することで認知機能を向上させる効果があります。
霊芝(レイシ):免疫機能を調節することで、睡眠の質を向上させ、ストレスを軽減する効果があります。
チャーガ(カバノアナタケ):強力な抗酸化作用と抗炎症作用があり、体を守ります。
冬虫夏草:酸素の利用率と細胞のエネルギー生成(ATP)を向上させることで、エネルギーを増強し、特に運動選手には持久力の向上が期待されます。
シイタケ:心臓の健康をサポートします。
ターキーテイル(カワラタケ):免疫力を強化し、がんに対する防御効果もあります。
「これらのきのこをブレンドすることで、それぞれが相乗効果を発揮し、通常のコーヒーよりも持続的なエネルギー、集中力の向上、免疫のサポート、そしてより良い睡眠を提供するバランスのとれたコーヒーが生まれます」とデュバル氏は述べています。
きのこコーヒーはこんな人におすすめ!
管理栄養士で糖尿病ケアの専門家でもあるグレース・デローシャ氏は、「エポックタイムズ」で、きのこコーヒーが特に以下のようなニーズを持つ人に適していると述べています。
認知機能をサポートしたい方
脳がぼんやりしたり、集中力が続かない、記憶力が落ちたと感じる方には、ヤマブシタケが含まれたきのこコーヒーがおすすめです。脳の働きをサポートしてくれます。
運動をする方、活動的な方
運動が日課の方やスポーツをしている方には、冬虫夏草を含むきのこコーヒーが、持久力をサポートし、運動後の回復も助けます。
免疫力を高めたい方
免疫力が気になる方や風邪を引きやすい方には、チャーガや霊芝が含まれたきのこコーヒーがおすすめ。免疫機能を調整し、体の抗炎症力を高めてくれます。
ストレスや不安を和らげたい方
慢性的なストレスや不安を感じている方、睡眠の質に悩む方には、霊芝入りのきのこコーヒーが最適です。霊芝はアダプトゲンとして働き、ストレスを和らげ、リラックスをサポートしてくれます。
カフェインが気になる方
カフェインに敏感な方でもきのこコーヒーなら安心です。通常のコーヒーに比べて、カフェインの副作用(落ち着きのなさやカフェインクラッシュなど)が少ないという報告があります。これは、きのこの調整作用とアダプトゲン効果が、体のストレス反応を和らげるからです。
「カフェインの効果だけでは物足りない方に、きのこコーヒーはおすすめです。エネルギーのバランスや集中力、ストレスの管理をサポートする、よりバランスの取れた選択肢となるでしょう。ただし、それぞれの健康状態に合わせて取り入れてください」とデローシャ氏は述べています。
自宅で簡単に!きのこコーヒーの作り方
「きのこコーヒーを作るのはとても簡単です」とデュバル氏は言います。「きのこのエキスやブレンドを、お好きなコーヒー(レギュラーでもデカフェでもOK)に混ぜるだけで完成です」。
きのこのほのかな土っぽい風味とコーヒーの苦味は相性が抜群で、バランスの取れた味わいになります。さらなる健康効果を期待するなら、MCTオイルやシナモンを加えるのも良いアイデアです。MCTオイルは迅速なエネルギー供給で脳の働きをサポートし、シナモンは抗炎症作用と血糖値を安定させる効果があります。デュバル氏は、「常にオーガニックのきのこ製品を選ぶと、より良い効果が得られる」とも勧めています。
簡単な作り方のヒント
デローシャ氏も、きのこコーヒーの作り方についていくつかのヒントを教えてくれています。最も簡単な方法は、乾燥して粉末状にしたきのこが含まれているプレメイドのきのこコーヒーブレンドを使うことです。さらに強い効果を求める方は、きのこエキスを使用するのもおすすめです。
初めて薬用きのこを試す場合、少量から始めるのがポイントです。粉末の場合は小さじ1/2杯から、エキスの場合は最低推奨量からスタートし、慣れてきたら徐々に量を増やしてみてください。
自分好みにアレンジ!
きのこコーヒーはアレンジの自由度も高いです。シナモンやナツメグ、カカオ、バニラ、ココナッツミルクなどを加えることで、風味をお好みに合わせて楽しめます。さらに、アシュワガンダやマカなどのアダプトゲンを加えて、ストレス軽減やエネルギーバランスの向上を目指すのも良いでしょう。
コールドブリューでも楽しめる!
暖かい季節には、きのこを使ったコールドブリューコーヒーもおすすめです。通常のコーヒー豆の粗びきを12時間から24時間水に浸し、冷たいままできのこの粉末やエキスを加えるだけで、なめらかな風味の爽やかな一杯が出来上がります。
きのこコーヒーを試す前に知っておきたいこと
「きのこコーヒーは一般的に安全に摂取できますが、特に複雑な健康状態がある方や自己免疫疾患をお持ちの方は、取り入れる前に医療専門家に相談することをお勧めします」とデュバル氏はアドバイスしています。
特に霊芝やチャーガなどのきのこには免疫調節作用があり、血液を薄める薬など一部の薬と相互作用する可能性があるため、注意が必要です。
「きのこコーヒーは、十分な水分補給やバランスの取れた栄養、定期的な運動、そしてストレス管理を含む、体だけでなく、心や精神、生活環境など人間全体を一つの考えのホリスティックなライフスタイルと組み合わせることで、より良い効果を発揮します」とデュバル氏は強調しています。また、「自分の健康状態に合わせて調整し、最大限の効果を引き出すためには、機能的な健康評価を通じて取り組むことが大切です」と締めくくりました。
(翻訳編集 華山律)
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