コレステロール値の安定が鍵。認知症リスク低減のヒントに(Shutterstock)

コレステロールと認知症の意外な関係

予備的な研究によると、コレステロール値が安定している人は、認知症や認知機能低下のリスクが大幅に低いことが分かりました。一方、薬の変更がないにもかかわらずコレステロール値が変動する場合、これらのリスクが高まる可能性があることが示されています。

研究者によれば、コレステロール値の変動が動脈硬化性プラークを不安定にし、脳への血流を減少させる可能性があります。この状態が認知症リスクの増加につながると考えられています。

「高齢者において、脂質低下薬を使用しているか否かに関わらず、コレステロール値が大きく変動する場合――特に年ごとに変動が顕著な場合――には、慎重なモニタリングと予防的な介入が重要です」と、オーストラリアのモナシュ大学公衆衛生予防医学部の疫学博士、ジェン・ジョウ氏は述べています。

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