2023年12月31日、フォード航空母艦打撃群とバタン両用即応群の艦艇、ギリシャ海軍フリゲート艦HSナヴァリノンが地中海で編隊航行を実施した。(U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Maxwell Orlosky)

米空母フォード 第六艦隊展開へ 中東情勢緊迫

イスラエルとイランの軍事衝突が激化し、中東情勢が一層緊迫した。アメリカは最新鋭空母フォードを第六艦隊へ展開し、万が一の事態に備える。

アメリカ海軍の最新鋭空母ジェラルド・R・フォード(USS Gerald R. Ford)は来週、ヨーロッパに向けて出航し、主に地中海・大西洋の東半部を担当範囲としている第六艦隊の作戦区域に展開する。この配備により、アメリカは、イスラエルとイランの衝突が激化した場合、周辺地域に三つ目の空母打撃群を展開する態勢を整える。

フォード空母は、定期任務としてアメリカ東海岸から出航し、ヨーロッパ海域へ展開する。トランプ大統領は、イスラエルとイランの間で高まる緊張に対して、軍事介入の可能性を視野に入れており、フォード空母の展開は、アメリカに第三の軍事オプションを提供する形となった。

▶ 続きを読む
関連記事
トランプ大統領が海軍力強化に向けた新構想を発表した。過去最大級の「トランプ級」戦艦の建造やフリゲート艦の拡充により、米国の造船業復活を目指す
米沿岸警備隊は、ベネズエラから出港した石油タンカーを拿捕した。トランプ大統領による同国への「完全封鎖」宣言後、2隻目の押収となる
米軍は12月19日、米兵ら殺害への報復としてシリアのISIS拠点を空爆。トランプ大統領指揮のもと、精密誘導弾などを用いた大規模作戦を展開した。ヘグセス国防長官は「復讐の宣言」とし、断固たる姿勢を強調した
前太平洋陸軍司令官チャールズ・フリン氏が、中国の脅威に対抗する新戦略を語る。海空軍主体の視点を覆し、アジア各国の陸軍と連携する「分散型ネットワーク」の重要性や、サプライチェーン奪還の緊急性を提言する
米上院は史上最高額となる9010億ドルの国防権限法(NDAA)案を可決した。次年度の国防政策の枠組みを定めるもので、トランプ大統領の署名を経て成立する