中国富裕層の悲観論が拡大 経済回復を複雑化
ウォール街のベテランはよく「スマートマネーに従え」と助言する。つまり、賢明であるか、あるいは優れた助言を受けて富を築いた富裕層の動向に従え、と勧めているのだ。
現在、中国におけるいわゆる「スマートマネー」は、自らに対して、そして北京当局に対しても、国家経済に対する楽観的な見方を失いつつあるとの明確な信号を発している。この楽観の喪失こそが、北京が進める経済再生の試みにおいて最大の障害となっているのである。
このような投資家の悲観的心理の存在を裏づける証左は、複数の情報源から考えて明白だ。例えば、中共の国家統計局が公表した最新の入手可能な資料によれば、5月の消費者信頼感指数は88にとどまった。これは、ゼロコロナ政策下のロックダウンや隔離措置によって社会全体が深刻な打撃を受けていた2022年11月の最低水準85を、かろうじて上回る程度にすぎない。
関連記事
米国と欧州連合(EU)が中国に関税を課すなか、中国共産党政権は新たな輸出市場を模索することになる
米国はイラン戦争でミサイル備蓄の約3分の1を消耗。補充に数年を要し、日本・台湾の対中抑止に影響する可能性が指摘される
ロシア軍は戦車約1万2千両を失い、T-90Mも撃破されるなど装甲戦力が深刻に消耗。ドローンと対戦車兵器の普及により戦術は大きく変化し、戦車の役割そのものが再考を迫られている
中国による海外オンライン証券への規制強化は、香港市場の流動性を奪い、投資家の資本逃避をさらに加速させる恐れがある。インサイダーリスクや、暗号資産・大手銀行への資産避難など、広がるチャイナリスクを解説
経済・軍事・資源・技術の各分野で米国が優位に立ち、中国共産党は依然として対抗困難とする論考。人口規模や成長神話の裏にある構造的弱点を指摘する