中国富裕層の悲観論が拡大 経済回復を複雑化
ウォール街のベテランはよく「スマートマネーに従え」と助言する。つまり、賢明であるか、あるいは優れた助言を受けて富を築いた富裕層の動向に従え、と勧めているのだ。
現在、中国におけるいわゆる「スマートマネー」は、自らに対して、そして北京当局に対しても、国家経済に対する楽観的な見方を失いつつあるとの明確な信号を発している。この楽観の喪失こそが、北京が進める経済再生の試みにおいて最大の障害となっているのである。
このような投資家の悲観的心理の存在を裏づける証左は、複数の情報源から考えて明白だ。例えば、中共の国家統計局が公表した最新の入手可能な資料によれば、5月の消費者信頼感指数は88にとどまった。これは、ゼロコロナ政策下のロックダウンや隔離措置によって社会全体が深刻な打撃を受けていた2022年11月の最低水準85を、かろうじて上回る程度にすぎない。
関連記事
中国は少子化と高齢化が急速に進行し、労働力や経済成長に深刻な影響が広がっている。長年の政策と経済構造が出生率低下を招き、政府の対策も効果を上げていない
ドイツは中国の通貨政策や国家補助金、安全保障行動を問題視し、G7など民主主義国による協調対応を提唱。経済と安保の両面で対中姿勢を転換している
ロシアは大規模攻撃を続けるが、死傷者の増大や国内不満で先行きは不透明。ウクライナは欧州支援と技術優位で持ち直し、戦局は一方的劣勢ではなくなりつつある
2026年上半期、中共軍の台湾海峡・西太平洋での活動は大幅減。背景には指揮系統の混乱、装備・維持管理の課題、日米の抑止強化があり、対外行動は全体に抑制的となっている
7月1日、中国本土では対外投資に関する新規則(国務院令第837号)が正式に施行される。この中では、個人による対外投資への規制が新たに加えられ、かつてないほど厳格な内容となっている。