麻薬取締局ニューヨーク支局のフランク・A・タレンティーノ3世特別捜査官が、2025年8月21日にニューヨーク市で開催された第4回全国フェンタニル予防啓発デーで演説した。Samira Bouaou/The Epoch Times

中国発の超強力合成オピオイド「ニタゼン」 米薬物市場に拡大する新たな脅威

米当局は、中国から流入している新たな合成オピオイドがフェンタニルの最大50倍もの効力を持つとして警告を発している。ニタゼン系薬物は、オピオイド過剰摂取を逆転させる薬であるナロキソンに対して耐性が強く、新たな脅威となっている。これらはしばしば他の薬物と混合され、ザナックスやパーコセットなどの薬物に偽装された偽造錠剤の形で流通していると当局は指摘する。米麻薬取締局(DEA)ニューヨーク支局長のフランク・タランティーノ氏は、中国発のニタゼンが違法薬物市場で存在感を増していると述べた。

タランティーノ氏は9月10日のエポックタイムズ姉妹メディア「NTD」とのインタビューで、「米国内ではヘロインやメタンフェタミン、場合によってはフェンタニルに混入され、さらに懸念されるのは錠剤に加工されていることである」と語った。彼はまた、「国際的に活動するカルテルや犯罪組織は、意図的にフェンタニルやニタゼンを薬物に混ぜて中毒性を高め、依存を生み、利益を拡大している」と述べた。販売は街頭やインターネット、SNSを通じて行われており、本当に安全に処方薬を入手できるのは正規の薬局だけだと警告した。

中国企業やメキシコのカルテルは、フェンタニル生産と流通への圧力が強まる中で、安価な合成オピオイドであるニタゼンへと傾きつつある。DEAヒューストン支局の広報担当サリー・スパークス氏は、中国からのフェンタニル前駆体化学物質に対する取り締まり強化を受け、一部のカルテルがニタゼンに切り替えていると指摘した。スパークス氏は「街頭レベルの売人もフェンタニル、ヘロイン、コカインに混ぜている」と語った。

▶ 続きを読む
関連記事
中間選挙を控えた米国の生活費事情を紐解く。インフレやガソリン価格の高騰、住宅ローン金利の高止まりなど、有権者を直撃する経済課題について、両党の政策実績や州ごとの違いから現状を徹底解説する
米司法省は大紀元に独占的に寄せた声明で、コカイン輸入の共謀、麻薬資金の洗浄の共謀、テロ組織への物的支援で有罪となった中国籍の男に、禁錮12年の判決が下されたと明らかにした。
FBIのジェームズ・コミー元長官が、2016年の機密文書漏洩をめぐりスパイ法違反などで3度目の起訴を受けた。公訴時効の延長を目的とした刑事訴状の提出に対し、コミー氏は司法省による権力乱用だと強く批判している。一方、司法省は広く認められた手続きであると強調した
元FBI幹部2人がハンター・バイデン氏のラップトップを巡る議会証言で虚偽の供述をしたとして起訴された。FBI長官は議会への嘘はシステムの根幹を揺るがすと批判している
米国の新規失業保険申請件数が19万4千件に減少し、約57年ぶりの低水準に迫った。企業の採用活動は低調だが、解雇も少なく、雇用市場は底堅さを維持。イラン戦争による経済への影響が懸念されるなか、「採用も解雇も少ない」状況が続く