米国の運命を握る30分間 グリーンランドという「防空の盾」
トランプ米大統領が、中露による浸透と占領に対抗するため「グリーンランド買収」を強く主張する中、同島の将来的な帰属が国際的な注目の的となっている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙は先日、7枚の戦略地図を用いて、現在の世界情勢におけるグリーンランドの変遷を分析した。かつての氷に覆われた荒野は、今や米国および北大西洋条約機構(NATO)にとって不可欠な「国家防衛の中核」へと変貌を遂げている。
記事はまず、長年にわたり世界の人々が「メルカトル図法」の平面地図に縛られ、グリーンランドを「遠く離れた、孤立した巨大な氷の島」だと誤解してきたと指摘する。しかし、北極点を中心とした球体投影へと視点を切り替えると、冷徹な軍事上の現実が浮き彫りになる。グリーンランドは、北米本土とユーラシア大陸を結ぶ最短ルートである「大圏航路(Great Circle Route)」の要衝に位置しているのである。
2026年の防衛体系において、この地理的特徴は、グリーンランドが大陸間弾道ミサイル(ICBM)攻撃に対する「前哨基地」であることを意味する。地図によれば、ロシアの北極基地やアジアの一部からワシントン、ニューヨーク、シカゴに向けて発射される弾道ミサイルは、必ずグリーンランドの上空を通過する。この地政学的な必然性により、同地は米軍にとって単なる『遠方の島』ではなく、本土防衛の成否を分ける『第一の関門』となった。
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