イランの国営メディアは、ハメネイ師の息子モジタバ師を新たな最高指導者に選出したことを確認したと報じた(新唐人)

ハメネイ次男が最高指導者に 戦闘激化の恐れ

イラン当局は、ハメネイ師次男のモジタバ師を新たな最高指導者に選出したと発表した。分析では、モジタバ師は西側に対して父親以上に強硬な姿勢を取る可能性があり、イラン情勢は短期的に和平の見通しが立っていないとの見方が出ている。

イランが後継者を発表する前の3月8日、トランプ米大統領は、アメリカが明確な対応を取らなければイランの新指導者は長く続かないとの認識を示した。さらに、5年後に米軍が再び介入を余儀なくされる事態を避けるため、イランの新指導者にはイランに平和をもたらす人物が就くことを望むと述べた。

一方、イスラエルは以前から、誰が新たな指導者になろうともイスラエル軍の攻撃対象になると警告している。

新たに選出されたモジタバ師は現在56歳。宗教界と政治の双方で強い影響力を持ち、イスラム革命防衛隊と極めて近い関係にあるとされる。また、幅広いビジネス人脈を持つ人物とも指摘されている。

台湾国防安全研究院の沈明室研究員は「イランは正式な指導者として、ハメネイの息子モジタバを選出した。この結果は、アメリカや中東地域の情勢にとって非常に高いリスクを伴うものだ」と述べた。

さらに沈氏は、「この指導者は父親を殺害された家族としての立場に加え、革命防衛隊の支持も受けている。そのため今後、イランは強硬な姿勢を維持し、周辺国への攻撃を続ける可能性がある」と指摘した。

分析では、トランプ氏はイラン問題の根本的解決を目指しており、今回の衝突の鍵は、イランがすべての濃縮ウランを引き渡すか、または核兵器の開発を放棄することを約束するかにあるとみられている。

台湾国防安全研究院国防戦略資源研究所の蘇紫雲所長は、「トランプ氏は今回、いわば『根管治療』のように問題を根本的に解決しようとしている。核武装の解除に加え、通常兵器の削減、さらにはイラン政権の更迭まで視野に入れている。それによって中東の長期的安定を確保し、中共の影響力を排除しようとしている」と述べた。

沈明室氏は、「問題を解決するためには、イランが譲歩し、すべての濃縮ウランを引き渡すか、核兵器を開発しないと約束する必要がある。そのような条件が満たされて初めて、アメリカやイスラエルとの戦争問題の解決や交渉が可能になる」と指摘する。

さらに「特にイスラエルは決して譲歩しないだろう。もしイランが攻撃を続ければ、対立はさらに深まり、和平による解決の可能性は一段と低くなる」と分析した。

複数の専門家は、イラン情勢について、短期的には真の和平を見通すのは難しいと指摘している。戦闘が地上部隊の介入にまで拡大すれば、戦争の長期化は避けられないとの見方もある。

一方で、アメリカとイスラエルが「短期決着」の戦略を取り、特殊部隊による作戦で残るイラン指導部の拘束を狙う可能性も指摘されている。

沈明室氏は「第82空挺師団の特殊部隊が敵後方に空挺降下する可能性や、クルド勢力を支援してイラン国内に進入させる可能性も考えられる」と述べた。

ただし「もし地上部隊を投入することになれば、この戦争はおそらく4週間では終わらず、さらに長期間に及ぶことになる」と指摘した。

台湾国防安全研究院の鍾志東助理研究員は、「イラン国内の反政府勢力や民衆がこの機会に蜂起し、外部と連動して神権体制を打倒する可能性もある」と述べた。

蘇紫雲氏は、「そのため、特殊部隊による指導部の拘束が必要になる。理想的なシナリオとしては、これが最も速戦速決につながる可能性がある」との見方を示した。

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