電子カルテ義務化はない? 2030年目標と現場の壁
上野賢一郎厚生労働相は7月21日の記者会見で、2030年までの電子カルテ普及をめぐり「医療機関に導入を義務付けるものではない」と明言した。昨年末に成立した改正医療法が定めたのは、あくまで政府が達成すべき目標であり、個々のクリニックに課した義務ではない。
だが「義務ではない」という言葉の裏側で、全国の診療所は診療報酬と情報連携という二つの回路を通じて、静かに、しかし確実に決断を迫られつつある。会見が浮き彫りにしたのは、国が描く医療デジタル化の理想と、紙カルテで地域医療を支える現場との、埋まらない距離だった。
記者は電子カルテ導入の義務化について三点を質問した。大臣の回答は、いずれも「義務ではない」という否定で貫かれていた。
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