円安はなぜ止まらないのか 金利差と外貨流出 構造転換に挑む高市政権
外国為替市場で円安が進むたび、「高市政権は円安を止められない」との見方がメディア上で広がっている。高市早苗政権の発足以来、積極財政と円安が同時に進んでいることも、こうした論調を後押ししている。
しかし、円相場の背後には、政権の政策だけでは直ちに動かしにくい複数の要因が積み重なっている。足元の金利差に加え、日本企業が海外で稼いだ利益が円に戻りにくい一方、エネルギーやデジタルサービスへの支払いを通じて外貨が流出し続ける構造があるためだ。
円安を直接動かしている最大の要因は、日本と米国の金利差である。米国の金利が高く、日本の金利が低いほど、より高い利回りを求める資金が円からドルへと向かいやすくなる。
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スコット・ベッセント米財務長官は9月8日、外国為替市場で円安を見込む取引を続ける市場参加者に対し、自身には日本政府や日本銀行の政策動向を把握できる「情報面での優位性」があると強調し、「望むなら私と反対に賭けてみろ」と警告した。
日銀による9月の利上げが市場の共通認識となりつつある中、円相場は一時、1ドル=152円付近まで上昇し、10年物国債利回りも一時3%を突破した。市場の関心は、9月に利上げするかどうかから、日本の金利がどこまで上昇するのかへと移りつつある。
片山さつき財務相は9月8日の閣議後記者会見で、2027年度から2年間、飲食料品の消費税率を1%引き下げる方針を巡り、赤字国債に頼らず財源を確保する考えを示した。税収動向を精査するほか、租税特別措置や補助金の見直し、税外収入の確保などを進める。
財務省が9月7日に公表したデータによると、日本の外貨準備高は8月末時点で1兆2075億2400万ドルとなり、7月末から795億7500万ドル減少した。減少率は約6.18%で、記録が残る中で最大の月間減少幅となった。
外国為替市場で8日、円相場が一時1ドル=153円台まで上昇した。約半年ぶりの円高水準となった