2026年8月27日、ネパールのヌワコット郡ビドゥル市デヴィガートで発生した鉄砲水により、家屋が泥水に浸かっている様子を上空から撮影した写真(Prabin Ranabhat/AFP via Getty Images)

ネパール大洪水の原因は気候変動ではない

論評

初期の報道とは異なり、ネパールでこれまでに1千人以上の死者を出し、依然として4千人が行方不明となっているヒマラヤ山脈の大洪水を引き起こしたのは、気候変動でも地震でもない。

オーストリア・グラーツ大学の地球科学者ヤコブ・シュタイナーは次のように説明する。「基本的には、下層の岩盤が崩壊したことで氷河舌の基部が剪断された。氷河を支えるものが何もなくなったのだ。その氷と岩塊が標高5100メートルから3千メートルへと落下し、川をせき止めた。その天然ダムが決壊すると、背後に蓄積されていた水が一気に放出され、洪水を引き起こした」

▶ 続きを読む
関連記事
5年前から激変した世界情勢を保守派の視点から鋭く読み解く。カナダや中南米との関係変化、中東におけるイランの弱体化、先端技術での優位性を根拠に、アメリカが今まさに圧倒的な優位に立っている理由を論じる
増え続ける戦没者と連日の空襲に晒されるウクライナ。前線で飛び交うドローンやミサイルを支えるのは中国製の半導体や部品だ。現地キーウからのルポを通じ、中国共産党の影を告発する
スペースXがロシア軍の無許可スターリンク端末を遮断し、前線通信やドローン運用に影響が広がった。代替の衛星網「ラススヴェート」は軌道投入が難航し、ロシアの通信能力に課題が浮上している
かつて世界が推進した「ネットゼロ」政策は、欧州の電力不足やエネルギー危機を機に見直しを迫られている。本記事では専門家の指摘やテック企業の方針転換を交え、極端な気候変動対策と現実の乖離を浮き彫りにする