米中貿易紛争激化、 米議会「労働改造公聴会」設立

【大紀元日本6月25日】最近、米中貿易紛争が激しくなり、米議会は中国の「労働改造」製品の輸出について再び注目している。6月22日、米国国会および行政当局中国委員会が、米議会レイバーンビル会議ホールで「中国強制労働改造」公聴会を催した。

「労働改造」基金会創立者の呉宏達氏、米国労働組合食品及び貿易部主席ジェフ・フィールダー氏、および法輪大法情報センター・スポークスマンの徐侃剛氏が会議で発言して、委員会メンバーの質問に答えた。

呉氏は、「中国の経済改革は政治改革をもたらさず、『労働改造』制度によって依然として中国共産党が人民を圧迫し、独裁統治を維持する重要な手段となっている。国際的な圧力を受けて、中国共産党は関連文書の中で『労働改造』の字を変えたが、実施の中で『労働改造』の政策は少しも変わっていない」と述べた。

米中貿易紛争が激しくなり、中国の「労働改造」製品の輸出も再度米国国会の注目を受けた。6月22日米国国会および行政当局中国委員会が、米国国会RAYBURNビルの会議ホールで「中国強制労働改造」公聴会を催した(大紀元)

呉氏は公聴会で、最新出版した「労働改造手帳」を提出した。この本には「労働改造」の工場、農場、鉱山に関する大量の情報が記載されている。たとえば住所、電話番号、ファックス番号、生産能力などである。中国の労働改造所は皆製造所で、特有の企業呼称があり、製品は「労働改造」する受刑者達が生産したものである。

呉氏は、「労働改造」と民主・自由は相容れないと主張している。 民主国家では個人は信仰、言論の自由があり、「労働改造」のような制度を必要としない。グーラグがあって労働改造があったら、この社会では民主・自由が存在しないことを物語っている。独裁制度では必ず一部の人を消滅させる機構を有し、別の信仰、別の政治見解を持った人々に声を出させないようにさせる。ソ連ではグーラグと言い、ドイツでは強制収容所と言い、中国では「労働改造」と呼ぶ。

「かつてアメリカのレーガン大統領が、私はスターリンの独裁統治が悪であると知っている。一つの原因は「グーラグ」制度があり、専ら異なった信仰や見解を持つ人を迫害しているからである、と語った。私は、今のアメリカ大統領に、私は中国に『労働改造制度』があることを知っている、と言及されることを望む」、と呉氏は語った。今「労働改造」の言葉はようやく英語辞典とドイツ語辞典に収められた。 私は「労働改造」が世界中の一つの専門用語になれることを望んでいる。現在古拉格がスターリンの暴行を代表したように、「労働改造」をして中国共産党の権力の独占の制度を代表している。

呉氏は次のように述べた。強制的な思想改造は中国の国策であり、中国共産党の独裁政権に統治される限り、中国では「労働改造」がずっと存在していく。中国共産党の50年余りの歴史はすでにこの党が私達の国家と民衆に何も良いものをもたらしていないことを証明した。決して「共産党がないと新しい中国も存在しない」ことではない。中国人民は確かに中国共産党に多くの時間と全ての権力をささげ、この国家を民主と富強の道に導くことを期待したが、50年の歳月は中国共産党にはそれができないことを証明した。今、このような現状を変えるべき時である。

今の脱党運動は多くの中国人が自ら現在と将来、誉りと人格・道徳・信仰を大切にし、この邪悪な政治団体と関わりたくないことを現している。みんな殺人犯や強盗と結婚したり友達になったりしないのと同じである。今でもまだ共産党員の身分であることはとても恥ずかしいことだと思う、と呉氏は語った。

法輪大法情報センターのスポークスマン・徐侃剛氏が会議で発言(大紀元)

徐侃剛氏の発言によると、中国の元国家主席・江沢民が1999年に法輪功を弾圧してから、中国で180余りの労働改造所では、不法な強制労働を通じて直接20数万名の法輪功修煉者を迫害した。労働改造所から脱出した多くの法輪功修煉者によると、米国、オーストラリア、イタリアなどに輸出した品物、例えば種の実、割箸、おもちゃ、衣類など、多くが刑務所の中の法輪功修煉者によって作られたことが分かっている。

米中合意では強制労働で生産したいかなる製品が米国への輸出を禁止しているが、合意では米国が中国の強制労働の制度を調査する権利を定めていない。中国の「労働改造」製品はすべて普通の企業の名称で生産しているから、米国税関はこのような「労働改造」製品を鑑識することができない。だから中国の「労働改造」製品は依然として続々と米国市場に入っている。

ジェフ・フィールダー氏は米国国会に、新しい法律を制定し、強制的な貿易セーフガードなどの手段をとって中国で「労働改造」製品の生産と販売を営んでいる会社から米国への輸出を禁止させ、「労働改造」製品を摘発する行為を奨励させ、米国政府が中国で「労働改造」制度を終えてほしい立場をはっきり中国共産党に見せることなどを促した。

委員会の責任者は、委員会が中国の強制労働制度についてさらなる審議を行い、年度報告の中で中国国会と当局に提案しようと発言した。

徐侃剛先生は委員会の会員に「九評」の本を読むように提案し、共産党の邪悪的な本質を見きわめ、中国共産党の用いる各種の手段に惑わされないように注意を促した。

(米ワシントン=記者・薛力)

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