陳用林氏:中共当局、離脱者に暗殺計画
【大紀元日本8月19日】オーストラリアに政治亡命した前中国外交官・陳用林氏は16日、中国共産党当局が最近暗殺スパイ3人を豪州に送り込み、自分に対して暗殺計画を進めていることを明らかにした。
陳氏の発言に対し、豪州外相は警戒体制の強化を指示。豪州連邦反テロ警察部隊はすでに陳氏の自宅付近の巡回強化、24時間体制の緊急連絡電話の設置と緊急通報後5分以内に駆けつける体制を整え、さらに踏み込んだ調査をすると表明した。
陳氏は、当該情報を中国政府高層部の友人から聞いたという。友人からの情報によると、陳氏が政治亡命した後、複数のさらに上のランクの中国高官も中国を脱出した。現在一部の政府官僚も中国離脱を密かに計画しているという。中国当局は事態収拾のため、陳用林氏らを殺害して見せしめにする暗殺計画の実行を指示し、最近暗殺スパイ3人を豪州に送りこんだという。
3人の暗殺スパイは商用ビザで入国し、現在はまだ豪州にいるという。
中共の暗殺計画に対し、陳氏は、身の安全に十分に注意するが、中共の脅迫に屈しないと表明。
陳氏によると、友人からこの情報を聞いた当初、あまり気にかけなかった。しかし、8月15日に周りに起きた2件の不審事件に、事情の深刻さに気づき始めたという。
8月15日午前、陳氏はテレビ局の記者と食事をしていた。二人がレストランから出ると、道沿いにずっと停車していた1台のタクシーが、急発進して二人の目の前に止まった。中国人のドライバーは目的地を聞くと、すぐに携帯電話で交信を始めた。ドライバーの営業許可書をみるとサングラスを掛けた写真だった。身の危険を感じた2人は途中で下車した。
同日夕方、陳用林氏は家族と友人でシドニーのある中華料理店に食事に行った。席について間もなく、隣のテーブルに30歳前後の中国人男性がやってきて、小型のビデオカメラで陳用林氏らの隠し撮りを始めた。陳氏はすぐに不審な行動を見破り、すぐに家族と店を出た。陳氏は、自宅前をうろついていたことのある3、4人の中国人のうちの1人がこの盗撮男だったことを思い出した。
気づき始めた陳氏は、更に8月5日のある出来事を思い出した。当日、陳用林氏がメルボルン大学で講演を始める少し前に、中国人の若者が陳用林氏に近づき、「あなたはもう豪州の保護ビザを取得したのだから、公に発言するのは止めなさい。気をつけなさい」と繰り返し小声で警告した。講演中もこの若者は「将来中国に帰ることを考えたことがあるのか、自分の未来を考えているのか」とヤジを飛ばした。
中共の暗殺計画に対し、陳氏は、身の安全に十分に注意するが、中共の脅迫に屈しないと表明。「中共の卑劣さ、残虐性は、民主国家の人々にはとても想像できないだろう。最近、軍部の高官らが核攻撃発言によってアメリカを挑発し、また、日本に駐在したことのある中国前商務領事が中日戦争が年内に勃発すると発言している。中共はすでにファシズムに走っている。恐怖の手段で高官たちの脱出を食い止めようとする暗殺計画は大きな誤算だ」と語った。