中国:インフルエンザの大流行に備え、当局対策案を公表
【大紀元日本9月30日】中国衛生部は28日、インフルエンザ大流行を想定した対策案を公表した。体制作り、責任の明確化、準備、緊急対策及び監視体制などについて詳しく規定し、当局は大流行が政権の安定に衝撃を与えかねないと懸念しているようだ。
中国国営新華社通信は、「インフルエンザが大流行すれば、必然的に社会と国民を混乱に陥れ、経済活動や社会生活に大きなダメージを与えてしまう。最悪の場合、社会動乱が発生する恐れさえある。未然に防ぐための準備が必要」と報じた。
BBCの報道によると、中国は歴史上幾度となくインフルエンザによる被害を受けたことがある。現在、中国医療機関と公共衛生の基礎設備は依然弱く、疾病の監測システムも完備されていない。ワクチンと薬品の開発生産が先進国より大幅に遅れている。しかしインフルエンザは伝播速度が速く、ウィルスが変異しやすいため、中国では毎年発生しているという。
さらに報道では、「中国大陸はインフルエンザの多発地であり、毎年の感染発病者数は1千万を超えている。1957年、1968年と1977年に発生した3回の大流行のウィルス源は全部中国で生まれた。1997年香港で鳥インフルエンザウィルスH5N1の人への感染が確認された。1998年来、世界保健機構 (WHO)が公表したインフルエンザのウィルス源は、約半分は中国大陸から始まったものだった」と中国がインフルエンザの大流行の発生しやすい地域であることを述べた。
20世紀に人類は4度もインフルエンザの大流行に襲われ、人命と経済発展に破滅的な打撃を受けた。それぞれ1918年から1919年にかけて4千万人の死者を出した「スペイン風邪」、1957年から1958年の間に発生した「アジア風邪」、1968年から1969年の「香港風邪」、1977年の「ロシア風邪」であった。