五中総会に人事異動なし、上海派勢力の影響か

【大紀元日本10月13日】今月11日に閉幕した中国共産党第十六期中央委員会第五回総会(五中総会)で、確定視されていた上層部の人事異動はなかった。これは、江沢民前国家主席が率いる上海派閥の勢力の健在を示す格好となり、胡錦涛国家主席主導で行われる人事配置は難航していると見られている。中央社が伝えた。

これまでの外電の報道によると、李克強・遼寧省党委員会書記の中央政治局入りが有力視されていたが、五中総会が発表したプレス・コミュニケでは人事異動について触れていなかった。

香港「林檎日報」は情報筋の話を引用し、会議議事日程の中に中央政治局委員の増補という項目があったことを伝えた。これが事実であれば、胡錦涛主席の李克強氏抜擢計画が暗礁に乗り上げたことを意味する。胡錦涛主席ら「共産主義青年団」出身の勢力は急速に伸びているが、一方、江沢民氏を始めとする「上海派」は外部の予想ほど弱まっていないことを示した。

しかし、陳良宇・上海市委員会書記、王剛・中国共産党中央弁公庁主任および李克強書記らの役職異動にはまだ可能性が残されており、政治局のメンバー全員の同意を得た上で、中央組織部から通達されると見られている。

注意すべきなのは、五中総会が発表したプレス・コミュニケでは「第11次五ヵ年計画」の原則に言及した際、_deng_小平理論と江沢民氏の「三つの代表」などの重要な思想を指導として、科学的発展観を徹底的に実行すると強調したことである。

報道によると、中共の高層が最近まったく触れようとしなかった江沢民氏の「三つの代表」の思想についてここで言及したことは、江沢民氏率いる「上海派」がまだ勢力を保っていることのさらなる証拠だという。

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。