遼寧省:偽ワクチン使用80%、鳥インフルエンザ制御不能
【大紀元日本11月14日】香港紙「文匯報」は13日、中国農業部及びハルピン獣医研究所の専門家のコメントを引用し、遼寧省黒山県における鳥インフルエンザは、偽ワクチンによって制御不能になっていると報じた。調査によると、黒山県においては、ワクチン注射を行った家禽の80%に対して偽ワクチンが使用されていたという。
専門家は、偽のワクチンを注射した家禽は抗体に乏しいため、自ずと鳥インフルエンザの侵入に抵抗することができなくなると述べている。
中国において唯一指定された鳥インフルエンザの検査機関であるハルピン獣医研究所の専門家によると、鳥インフルエンザは、常に見られる家禽類の疾病である。世界では、百年余りの間、誰も監視することのない渡り鳥、野鳥の中で数多く発生しており、空気を通して鳥類の間で迅速に伝播し、かつ長期的に渡って存在するものである。
鳥インフルエンザウイルスは、渡り鳥、特に水鳥において潜伏期間が非常に長く、一般に半年間となっている。しかし、家禽、特に鶏が感染すると、感染後数時間で発病して死亡するほか、感染のスピードが非常に速い。
一般的な情況において、一羽の鶏が鳥インフルエンザに感染した後、数時間のうちに一定の範囲において、空気を通じて免疫措置の取られていない鶏に感染し、大量の家禽の死亡をもたらす。
現在は秋・冬及び渡り鳥が移動するピーク期にあたっており、容易に高病原性鳥インフルエンザが引き起こされる。このため、事前にワクチンを家禽に注射しておくことが、鳥インフルエンザを予防する唯一の方法である、と専門家は警告している。
専門家が明らかにしたこととして、関係部門の統計調査によると、遼寧省黒山県では、ワクチン注射をした家禽の80%が偽のワクチンを使用しており、これが、大規模な感染をもたらした主な原因であるという。偽ワクチンによって、養鶏農家、防疫部門は気持ちの準備ができない状態となり、また鳥インフルエンザを制御する上で最高のタイミングを逸することとなった。