汕尾虐殺事件:海外メディアが注目、事件の発生を初めて認める中共当局

【大紀元日本12月11日】 広東省汕尾市紅海湾地区で6日に発生した抗議者に対する大量武力虐殺事件は、国際メディアの注目を集めた。日本の新聞各社を含め、ニューヨーク・タイムズ紙や、CNNBBCなどの欧米主力報道機関は、この事件を相次ぎ報道し、ニューヨーク・タイムズ紙は、中国農村部の暴動事件がさらにエスカレートした重大事件とした。中共当局は事件が発生した四日目、初めて沈黙を破り、虐殺事件を認めた。

中国官製メディアの新華社は現地政府の報告を引用し、今回の事件を村民側による違法事件とし、「抗議者らが先に武装警察を包囲し火炎瓶などを投げつけたため、警察が銃を発射した。今回の事件は少数の首謀者が引き起こした厳重な違法事件」と報道した。また、死亡者数も3人と発表、現地村民から寄せられた情報とは根底から食い違っている。

死亡者数に関して、新華社の3人に対して、AFP通信は約30人が殺されたと報じ、ニューヨーク・タイムズ紙は20人死亡したと公表した。香港のメディアは村民の話を引用し、70人以上が死亡、50人あまりが行方不明だという。大紀元時報は村民らから70人以上が虐殺されたとの情報を入手した。

国際社会が虐殺の真相を暴露する中、中共当局は証拠隠滅に全力を挙げているようだ。 ラジオ自由アジア(RFA)によると、ある村民から「警察は、殺された村民の遺体に警官の制服を着せ、写真撮影した」との目撃証言が寄せられ、別の関係者からは海豊・火葬場に運ばれた一部の遺体はすで警察の制服を着せられていたとの情報が提供されたという。現地政府官僚は死者の家族らに対しお金で示談するよう説得していることも明らかになった。香港紙「南華早報」は「遺体を回収した遺族に対し、当局はお金で遺体を買取ることを提案した」と報じた。

事件の深刻さから、西側の主要なメディアは全てこの事件を報道した。AP通信やAFP通信は、1989年天安門民主運動事件以来、中共が民衆に対する武装鎮圧で死亡者数最も多い事件とし、ニューヨーク・タイムズ紙は、中国農村部の暴動事件がさらにエスカレートした重大事件とした。

中国官製データによれば、2004年だけで中国大陸各地において7万4千件の暴動事件が発生した、2003年の記録と比べ遥かに増えたという。今年に入って、特に最近の何ヶ月か、各地でデモ、抗議などの事件がさらに増え、中共当局は神経をとがらせているようだ。

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