中国:グリーン・ピースの発起人、「国家機密漏洩罪」で起訴される

【大紀元日本12月28日】浙江省の国際環境保護団体グリーン・ピースの発起人・譚凱氏は12月7日、「国家機密漏洩罪」で起訴されたことが調べにより分かった。譚氏は中国民主運動活動家であり、今年4月の浙江省東陽画水鎮で化学工場による深刻な環境汚染問題をきっかけに同組織を設立した。家族は弁護士による弁護を申し入れだが、杭州市公安局に「国家機密」を守るとの理由で申し入れを却下した。

父親の譚小龍氏によると、コンピュータ修理業を営む譚凱氏の元に、10月19日ある政府職員からパソコンの持ちこみ修理を依頼された。データ保護のため、譚凱氏はデータのバックアップを作成したが、その直後に自宅と店が公安当局に家宅捜査された。公安当局はバックアップされたデータが国家機密であると称し、同氏を「国家機密漏洩罪」で逮捕したという。譚凱は12月7日正式に逮捕されたが、家族がつい最近まで逮捕される通知書が届けられたという。

浙江省の民主運動活動家範子良は、「パソコンの修理を依頼してきた政府職員は非常に怪しい、公安局のスパイである可能性が高い。譚凱氏が中のデータを複製するのを最初から見込んでおり、逮捕の口実を作るための罠だ」との見解を示した。譚氏のある友人も同じ見方を持っており、「中共政権の本当の目的は同氏の活動を阻止するためだ」という。

また同活動家は、「中共はいままで同様な手口で多くの政権異見者を陥れてきた。多くの民主運動活動家はこの手段で罪を被せられ迫害を受けた。中共のこういう卑劣なやり方は、さらなる反発を招くだけで、彼らの醜い素顔はいずれ公に暴かされるであろう」と指摘した。

父親の譚小龍氏は譚凱氏に対する拘留期限はすでに刑事訴訟法に定められた制限期限を大幅に超え、国際社会とメディアからの関心を望み、息子の早期救出を訴えた。

グリーン・ピースは、譚凱、来金彪など6名の浙江省住民により、今年4月の浙江省東陽画水鎮で化学工場による深刻な環境汚染問題をきっかけ、環境保護の主旨で成立された。同組織は、11月15日、杭州市民政局により取り締まられ、組織メンバーが逮捕された。 中国吉林省の化学工場爆発による環境汚染事件後、グリーン・ピースは、全国人民大会に宛てた書簡で、同組織に法人資格を与え、会長を釈放するよう求めた。公開書簡で、組織の立ち上げから種々の妨害を受けたことを述べ、現在の深刻な環境保全情勢の下、同組織の目標達成を尊重すべきとし、組織の合法性を認めるよう強く求めた。

(記者・辛霏)

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