インフルエンザ治療薬2種に耐性ウィルス発生

【大紀元日本1月16日】米国疾病予防医学センター当局は14日、緊急記者会見でインフルエンザ治療薬として販売使用されている「アマンタダイン」、「リマンタダイン」に対し、耐性ウイルスが発生、治療薬としての使用中止を呼びかけた。「アマンタダイン」「リマンタダイン」に対する耐性インフルエンザ・ウイルスは、2年前まではわずか2%だったが、昨年は11%にまで増加。専門家らは現在米国で流行中のインフルエンザ・ウイルス120種の耐性試験を実施、うちウイルス109種は上記治療薬2種に対し、耐性を示した。

調べによると、インフルエンザ・ウイルス両治療薬に対する耐性の急増原因についてまだ解明できていない。市場では、「タミフル」、「リレンザ」もインフルエンザ治療薬として流通しているが、耐性増加の情報はまだないという。米国疾病予防医学センター流感部門責任者・ナンシー・コクス博士は、各医療部門が情報をいち早く入手、患者に対する治療を適切に処置するよう呼びかけ、「インフルエンザ・ウイルスが耐性を示すことは不可避であるが、91%の耐性は予想外」と語った。

アジア諸国においても2001年から2004年の間、インフルエンザ治療薬に対する耐性が2%から27%まで増加。中国では、前回のインフルエンザ流行時に比べ、インフルエンザ・ウイルスの耐性が74%まで増加したという。米国のニューヨーク、イリノイ州などの老人ホームでは、すでにインフルエンザ流行の情報が流れている。冬入りしてから、すでに21の州で、インフルエンザ感染流行が報道された。コクス博士は、「欧州の医療当局は、まだ統計資料を発表していないが、同地域においても耐性ウイルスが発生する恐れがある」と指摘した。耐性ウイルスには、自然界で発生するものと、人間に感染後、治療薬によって発生するものとがあるという。

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