日本製紙が王子紙のTOB阻止目指す、北越株を10%未満取

日本製紙グループ本社は3日、王子製紙による北越製紙の株式公開買い付け(TOB)成立を阻止するため、北越製紙の株式を三菱商事への増資後の議決権比率ベースで10%未満の範囲内で取得すると発表した。これにより増資後は三菱商事(24.09%)と日本製紙あわせて3分の1超の議決権を保有することになり、王子製紙の北越に対するTOBが成立しても、株主総会で王子製紙と北越の統合に反対することができる。

日本製紙は、市場で北越の株式を買い進め、現時点で増資前の議決権ベースで8.49%の株式を保有していると発表した。4日に大量保有報告書を提出する。7日払い込みの三菱商事への増資による希薄化を踏まえてさらに買い増す。

この日会見した日本製紙グループ本社の中村雅知社長は「王子のTOBを阻止するのが(目的の)1つ」としたうえで、他にも多くの製紙メーカーが存在するなかで「王子の強行TOBに(こうした製紙会社は)不安を募らせており(王子のTOBは)製紙業界の秩序を乱す」と不快感を示した。

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