【大紀元日本9月8日】一説によれば、「お月様」は毎年10センチ位づつ、地球から遠ざかっているそうです。どんどん遠ざかってしまえば、やがて地球と離ればなれになってしまうのでしょうか?決してそんなことはありません。地球と一緒になるために再び手が届くほど、真ん丸いお盆のようなお月様で今しばらくはいて下さるはずです。
サトウハチロウさんが作詞した童謡に『小さい秋見つけた』があります。この歌を聴くと日本の秋が、百舌が囀る口笛の響きや北向きの部屋にこっそり入り込む秋のすきま風、入日色に輝く赤いはぜの葉の叙情の中に、小さくひっそり佇んでいるのが分かります。そして小さい秋を見つけに、私もお出かけしてみたくなるのです。紅葉狩りに明け暮れてみたり、お腹が空いたら秋刀魚を買いに急に出かけてみたり、鈴虫取りに草むらをさ迷っては、お盆のようなお月様を見上げる手ごろな土手を見つけて、うっとりと眺めてなどしてみたいのです。
秋空は馬肥ゆるほど澄み切って高々と、豊かな収穫をどっさりと私たちにもたらしてくれるのが、子ども心にお腹一杯嬉しくて、小さな秋をもっとさがしてみたくなるのです。
秋に生まれてくる人は幸せです。秋に生まれた人は若々しい息吹を地球にもたらすからです。秋に去ってゆく人は清らかです。冬をくぐり、新生の春に憧れの息吹を贈って寄越すのです。私たちの小さい秋の収穫は、春の目覚めの中でいつも蘇るのです。
(イザヤ・パンダさん)
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