独蔵相:アフリカ途上国向け借款で、中国を批判
【大紀元日本9月21日】中国はこの数年来、資源確保のために大挙してアフリカの発展途上国に借款を供与している。西ヨーロッパの先進工業国の影響力が排除されるだけではなくて、最後にはこれらの貧困国が再び負債を多く抱えさせることにつながると、西欧先進工業諸国は懸念している。
19日、独・フランクフルトニュースによると、独蔵相ハンス・アイヒェル氏はシンガポールで開催されたG7サミットの蔵相会議の中で、「アジアのある国」が自国の資源の権益を確保するために、アフリカの途上国向け借款を提供している。このような現象は必ず制止しなければならないと、ハンス・アイヒェル氏は明らかに矛先を中国に向けている。
世界銀行(WB)の報告によると、アジア全体のアフリカへの輸出額は毎年18%増の伸びを示しており、輸出増加率は他の地域より上回った。中国はアフリカ諸国の事業支援について、利子付貸付を除き、大衆商品や機械などのアフリカ以外の地域への輸出を支援し、現地のインフラ整備に対し融資も行っている。例えば、中国輸出入銀行はモザンビークのダムの建設に23億ドルを借款した。
報道の分析では、西ヨーロッパの先進工業国が中国に不満を抱く原因としては、その政治的影響力をアフリカで失い、アジア・太平洋地域の歴史における90年代末期の米国の立場を繰り返しているようなものと見ている。つまり、現在、アフリカ諸国は中国側の高利貸しから借金しても、西欧諸国の提供した条件つきの融資を受けたくないのだが、中長期的にはこれが重い返済を強いられることになり、結局は、国際間協議で債務減免を検討することになるであろうと分析している。
アンゲラ・メルケル独首相はメディアの取材で、中国がアフリカでの資源確保に形振り構わず奔走しており、アフリカ途上国現地の人々の生活を無視し、これらの諸国の社会の発展に対する実質的な貢献をしていないと非難した。ドイツは来年、G8サミット首脳会議の議長国を引き継ぐ。