台湾=中国での臓器狩りに関する予算編成案を可決

【大紀元日本10月4日】台湾立法院(台湾の最高立法機構)の委員108人は行政院に対し、中国での臓器狩りの情報を正確に台湾人に伝えるための予算編成を連署で提案し、9月26日に立法院で通過された。行政院は台湾の最高行政機関であり、立法院に対し責任を有し、行政院長は首相に相当する。

提案者の一人、国民党の立法委員・黄昭順議員は9月29日、中国での臓器狩りについて、国際組織が関心を示し、介入することは重要不可欠であると話した。

黄昭順議員(大紀元)

中国の臓器移植機構のホームページでは、「早ければ1週間、長くても1ヶ月で適合する臓器が見つかる」と宣伝しているため、多くの台湾人患者は、中国に渡り臓器移植を受けた。それについて、民進党の立法会委員・頼清徳議員は、「(中国で)盗まれてきた臓器が台湾人の体に移植されるのは、台湾の国際社会でのイメージにダメージを与える」と指摘、立法院がカナダの国会議員、あるいは中国の臓器狩りを独立調査した調査員などを台湾に招き、台湾の民衆に真相を伝えるべきと提議した。

一方、黄議員は、「中国当局はまったく法治を尊重する意識がないため、台湾人が中国で(違法な)臓器移植を受けるのは、後に刑事責任を追及されるかもしれない」との見解を示した。

また、黄議員は、中国で進行中の臓器狩りについて、「いま、国際社会が積極的に対応しなければ、これから、中国におけるその犯罪の規模がますます拡大する可能性がある、違法な臓器移植の件数もさらに増加するかもしれない。非常に深刻な人権問題だ。国際社会で議論を引き起こし、この犯罪を一刻も早くやめさせるべきだ」と発言した。

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