上海市トップ解任巡る中共指導部の権力闘争
【大紀元日本10月8日】上海市のトップ、陳良宇・同市党委員会書記は9月下旬、市社会保障基金の不正流用や贈収賄の汚職事件などに絡んでいたとして解任された。陳良宇は、江沢民前総書記が率いる「上海閥」の要であるため、当初から、中国問題の専門家らは、この解任事件は、胡錦涛・総書記と江沢民前総書記の権力闘争が熾烈化したと分析した。近頃、中国中央指導部から流れた内部情報によれば、胡錦涛・総書記は、すでに軍の支持を獲得した(少し前までに、軍は江沢民・前総書記の大本山だった)。しかも、江前総書記の右腕だった曾慶紅・副総書記は、江沢民を見放し、胡錦涛・総書記側に鞍替えしたという。
ニューヨーク・タイムズ紙の報道では、中国当局の内部高官の情報を引用、今回胡錦涛・総書記が陳良宇を粛清した背景には、曾慶紅・副総書記の支持があった、両者は暫定的な政治連盟を結成、次に倒す目標は、江前総書記の側近で、政治局常務委員の賈慶林氏と黄菊・副総理である。しかし、政治同盟の両者は政権に入れ替わる人選について大きく意見が分かれ、「互いに協力する必要があるが、互いに信頼していない」仲であると報じた。
米国の中国問題研究者・石蔵山は、「曾慶紅の裏切りは、江前総書記に大きな災いをもたらす可能性がある。曾は前総書記が上海市長を務める時代からの腹心であり、『金庫番』と称されるほどである。そのため、曾は前総書記の多くの秘密と犯罪証拠を握っている。同時に、曾は非常に権力闘争に精通し、権力に貪欲な人間であり、自分の政治利益のために、江沢民一族を売り飛ばす可能性は排除できない」との見解を述べた。
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