北京「中国人権展」閉幕、直訴者2000人以上が強制連行

【大紀元日本11月29日】11月17日から北京の民族文化宮で、中国国務院報道事務局が主催した「中国人権展」は26日に終了した。中国で初めて開催するが、中国人には言論、出版、集会、結社、デモの自由を宣伝する「人権展」は、皮肉にも会場周辺と会場内で相反することが毎日のように起きた。10日間にわたる人権展は、地元の住民を含む中国各地からの直訴者は2千人以上が逮捕されたという。直訴者たちは、人権展で人権を踏みにじっていると非難し、まさに今日の中国の劣悪な人権状況を表していると訴えた。

*初回の人権展、自由に入場ができない

人権展の会場は北京の有名な繁華街にあるが、初日から人影がなく、会場周辺と会場内にいるのは警官のみであった。北京の住民たちは、当局は中国共産党(中共)の人権を美化し、外国に対する宣伝であるに過ぎないと指摘した。誰でも無料で入場できると宣言した主催者の言葉を信じた人々は会場から追い出されたり、強制連行さ

地下通路出口で多くの直訴者が強制連行されたことを知った他の直訴者(大紀元)

人権展会場周辺の警察の車(大紀元)

人権展会場入り口前および周辺に、直訴者たちを連行するために、停止している十数台の警察の車(大紀元)

れたりしたからだという。

*人権展の中盤、直訴者は会場へ殺到

11月22日、会場内には厳しい検査を受けて入り口を突破した多数の直訴者が、外国記者および外国人権監視団メンバーに人権を訴える真相資料をわたすために必死に入場したという。同日会場内で、30年以上直訴し続け、199回も強制連行された老婆がホールで人間性を失った中共の統治下では、自分には人権がないと強く訴えた一幕もあった。当時、会場内にいたアジア系の外国人記者は即時にこの場面をカメラに収めた。しかし、その外国人記者はのち、警察に連行されたという。また、直訴者たちが会場を出た突端に強制連行されたという。

*人権展の後半、直訴者を大量逮捕

11月23日から26日までの4日間、北京当局は指定した団体を除き、個人の入場は一切禁止し

人権展会場周辺の警察車両(大紀元)

人権展会場入り口前および周辺に、直訴者たちを連行するために、停止している十数台の警察車両(大紀元)

たという。

人権展後半の4日間、会場周辺の警備がさらに厳しく、警察の数も増加した。警察たちは会場への地下通路でも待ち伏せして、直訴者たちを連行したという。警察は通行者まで連行し尋問を行ったという。さらに、公安部より、大声で叫んだり、衣服に訴えを書いたり、横断幕を掲げたりしたすべての直訴者に対して、強制労働の刑を罰するとの指令を下したという。

情報筋によると、11月23日、当局が人権展会場周辺で約500~600人、24日は約600~700人、25日に数百人が強制連行されたという。最終日の26日、午前9時から正午まで、約300人が強制連行された。中共当局は10日間にわたり約2000人以上の直訴者を強制連行したことになる。

(記者・趙子法)
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