【大紀元日本1月13日】
一針一針丁寧に縫い物をする母、
ただただ、愛しい我が子に服を作らんと。
この服を着ることのできる子は何と幸せなことか。
母の愛に満ちたこの服を。
(写真・文:問風、台湾)
※編者注
この写真の中国語のタイトルは「慈母手中線」です。これは、唐の孟郊の詩≪遊子吟≫の中の一句です。ここにその詩を紹介しておきます。あわせてお楽しみください。
≪遊子吟≫ 唐 孟郊
1 慈母手中線
2 遊子身上衣
3 臨行密密縫
4 意恐遅遅帰
5 誰言寸草心
6 報得三春輝
(日本語訳)
1. 慈愛深い母は、針糸を手にして、
2. 他郷に遊学するわが子の身に付ける衣服を縫っている。
3. 出発に際して、一針一針に思いをこめ、縫い目細かに、針を運んでいる。
4. (だが)心の中では、「卒業がおくれるようなことがあっては」と案じている。
5. いったいだれが言うのだ、親を思う子どもの心が
6. 子を思う親心に報いることができるなどと。
(そんなことはありはしない。いくら子どもが親を思うたとて、子どもを思う親心には、とても及びはしないのだ。)
(日本語訳は、山田勝美『中国名詩鑑賞辞典』角川書店 より)
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