私はネガティブなエネルギーが本当に嫌いで、文句を言っている人から目をそらす傾向があります。しかし、この傾向について検証を進める中で、自分自身について多くのことを学ぶ機会を得ました。
まず最初に気づいたのは、私は文句を言う人が苦手だということです。そのため、自分の中にいる「不平を言う自分」を見つけ、その存在に愛をもたらすことを学んできました。このアプローチによって、不平不満を持つ自分を許せるようになりました。「不満があってもいい」「我慢していてもいい」「幸せでなくてもいい」「感謝していなくてもいい」と『自分に許可を与えることで、不満を抱える自分を否定せず、ありのままの自分を受け入れられるようになったのです』。
不満の二つの側面
私が学んだ二つ目は、不満には二つの側面があることです。このことに気づけば、不満を前向きに変えることができます。
1. 不満は部分的な要求である
誰かに文句を言うとき、その中には「こうしてほしい」という『リクエストが隠れています』。この要求を明確にすることで、直接的で具体的なお願いができるようになります。
2. 不満は傷ついた感情を含む
不満や苦情の背後には、『自分が傷つけられたという思いが隠れています』。それは自分でもはっきりと意識していないこともありますが、どこかで痛みを感じているのです。たとえば、相手の振る舞いが気に入らないと感じるのは、それが『自分に苦痛を与えたり不快感をもたらしている場合が多い』からです。
不満を力に変えるプロセス
まず、自分が傷ついていることに気づき、その傷に向き合うことから始めます。
相手の行動や状況によって自分がどのように傷ついているのかに気づけるでしょうか? その傷を癒すために、自分にできることは何でしょうか? 私の場合、まず傷ついた感情に気づき、『それを受け入れて優しく寄り添う』ことが、大きな前進につながります。また、相手が私の痛みを本当に理解し、気にかけてくれると感じたときは、『その気持ちを相手に伝える』こともあります。
他人が不満を抱いている場合(たとえそれが自分に向けられたものであっても)、最初に大切なのは、『その人が感じている痛みに気づき、それを受け止めていることを示す』ことです。
そうすれば、自分の不満の中に隠れた「要求」を見つけることができます。
自分が相手にどのように変わってほしいのか、または『状況をどのように改善したいのかを考える』ことで、相手に具体的にお願いをしたり、自ら行動を起こすことができます。このように行動することで、自分の中に力強さを感じられるようになるでしょう。
他人が不満を抱いている場合も、その人の痛みを気遣うだけでなく、『どのような要望があるのかを尋ねる』ことができます。多くの人は、弱音を吐いたり頼みごとをすることに抵抗を感じ、不満を口にするほうが気が楽だと感じています。それでも、次のように問いかけることができます。
「何か具体的なお願いがあれば教えてもらえますか?」
こうすることで、不満を持つ人に、『自分の要求を明確にする責任を促す』ことができます。もちろん、本人がその気にならない場合もありますが、それでもこのアプローチは非常に効果的です。その後、相手の要求を受け入れるかどうかを決めるのは自分次第ですが、必ずしも受け入れる必要はありません。
このように、自分自身の不満や他人の不満に向き合うことで、心の傷を癒し、新しい可能性を見つけて『前向きな変化を生み出す力を手に入れることができる』のです。
(翻訳編集 呉安誠)
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