過去10年を振り返ると、立ち止まったまま前に進めなかった場面が多かったことに気づきます。
やる気や意志の力の不足のせいにするのは簡単ですが、それらはあくまで表面的な原因にすぎないと、私は考えるようになりました。
その根底には、繰り返し自分のエネルギーを奪い続けていた思い込みがありました。本当に挑みたかったことへの情熱が不足していたため、私はより簡単な道を選び、その結果、ほとんど同じ場所にとどまり続けていたのです。
自分の目標を妨げていた思い込みを振り返ってみると、そこには自己不信、完璧主義、先延ばしといった共通点がありました。年齢や夢、置かれている立場に関係なく、不要な思い込みを手放し、より豊かで実りある生き方を受け入れることには大きな価値があります。
7つの思い込み
ここで紹介する、私自身の思い込みとそれをどのように捉え直してきたかという振り返りが、今どのような状況にあっても、ご自身の歩みに少しでも役立てば幸いです。
1. 自分は遅れていて、追いつかなければならない
人生に台本はなく、今この時点でどこにいるべきかという外部からの期待も存在しません。特に生産的であったり成功していたりすることに対して、最後にボーナスポイントが与えられるわけでもありません。「自分は遅れている」という感覚は、あくまで自分の内側で生まれた感覚であり、実際にはあまり役に立ちません。自分が遅れていると考えると、不安やストレスを原動力にしてしまいます。本来なら、ワクワク感や前向きな気持ちを力に変えるほうが、ずっと良い結果につながります。
2. 明日から始める
前向きな変化を起こすのに、あるいは大切に思っていることに向かって行動するのに、「別のタイミングがいい」と考えるのは間違いです。私たちは「明日から始める」と自分に言い聞かせますが、それは単に楽であり、気持ちをリセットして始めたいからです。しかし明日は結局、今日とほとんど同じように感じられるものです。賢明な道は、できる最初のタイミングですぐ動くことで、自分自身のやる気を引き出しましょう。
3. 自分は続けられないだろう
長く不確実な道のりにいるとき、全体像ばかりを意識して、気持ちが萎えてしまうことはよくあります。しかし人はそんな抽象的な視点だけで動き続けられるわけではありません。今日に集中し、やるべきことに取り組みましょう。やるべきことを一つひとつ終えるたびに達成感を覚え、それを翌日のエネルギーにしてください。長期的に続けられるかどうかを心配する必要はありません。意識はただ今日に向けられていればよいのです。
4. 自分は他人ほど優れていない
ああ、比較は喜びを奪う泥棒です。自分より先に進んでいる人と自分を比べると、自分がこれまで積み上げてきた努力や成長を、つい過小評価してしまいます。
前に進んできた自分を素直に認める代わりに、まだそこまで到達していないことに対して苦々しい気持ちを抱いてしまうのです。残念ながらこれは落ち込むための最良の方法であり、自分の最良の姿が何を成し遂げられたのかを知る機会を失わせてしまいます。
5. 自分は別のことをすべきだ
「〜すべき」という言葉は重く、多くの人が疑いもせず一生背負い続けています。もちろん、実際に何かをすべき場面はあり、そのときの気分に関係なく行動することは重要です。
しかし、そうした場面は多くの人が思っているほど頻繁ではないと私は考えます。「〜すべき」に頼るのではなく、自分の情熱、能力、価値観、そして機会に最も合致する道を見つけてください。それこそが本当にあなたの人生で行うべきことであり、その歩みは自分のペースで進めてよいのです。
6. もっと考える必要がある
考えすぎる傾向のある私にとって、この思い込みは非常に身近なものです。私たちは問題や不安の解決策は「もっと考えること」だと思い込みがちです。あれこれ調べ、思い巡らせる時間が増えるばかりで、予想どおり、進むべき道に対してますます不確かさを感じるだけです。確信は計画を重ねることで生まれるものではなく、自分の軸に基づいた行動と実際の経験から育まれます。
7. 完璧にやらなければならない
失敗への恐れは、大人が抱える大きな重荷の一つです。失敗は許されないと思い込んで何かを始めるため、私たちは必要以上の大きなプレッシャーを自分にかけてしまいます。最初から完璧にできなければ失敗だ、と思い込んでしまうのです。
しかし実際には、挑戦し、失敗し、そこから修正していく過程から、多くの良い成果が生まれます。失敗して恥ずかしい思いをすることを恐れず、それが自分のすべてではないと知ることには、大きな自由とエネルギーがあります。
人生には自分ではコントロールできない側面が多く存在します。そういったことは、素直にすみやかに受け入れるのが一番です。しかしありがたいことに、人生を良くするために自分でできることも多くあり、そのなかでも特にシンプルなことのひとつが、自分の思い込みを手放すことです。誰かの許可は要りません。必要なのは自分の決断だけ。強く意志を持って選べば、今日からでも始められます。
(翻訳編集 井田千景)
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