飛行機の離陸・着陸時に窓のシェードを開ける理由

飛行機に乗ったことがある人なら、離陸と着陸の際に客室乗務員が窓側の乗客にシェードを開けるよう求めることに気づいているでしょう。飛行機が地上を滑走しているときでも同様です。これは景色を楽しませるための気遣いなのでしょうか、それとも別の理由があるのでしょうか。

窓のシェードを開ける本当の理由――安全のため

アメリカ誌『ニューズウィーク』によると、飛行機の離陸と着陸時に窓のシェードを開けておくことは、単に景色を楽しむためではなく、安全上、非常に重要な意味を持ちます。

アメリカ・シラキュース大学の土木工学・航空専門家、キバンク・アヴレンリ氏は同誌に対し、滑走・離陸・着陸といった重要な飛行段階でシェードを開けておくことで、乗務員や乗客が外の状況を確認できると述べています。閉めてしまうと視界が遮られます。

ネバダ大学ラスベガス校の歴史・政治学教授で元パイロットのダン・バブ氏は、シェードを開けておくことで客室乗務員が機外の状況を迅速に把握できると述べています。

例えば、機体の片側のエンジンで火災が発生した場合、客室乗務員は乗客を反対側へ迅速に誘導できます。「旅客機にシェードが装備されて以来、ずっとこのようにしてきました」とバブ氏は述べています。

また、緊急脱出が必要な場合でも、シェードが開いていれば外の明るさや暗さに目が慣れているため、より迅速に避難でき、他の乗客や障害物との衝突を防げます。

アヴレンリ氏は、このシェードを開けるという慣行は法令で義務づけられているわけではないと述べています。米連邦航空局(FAA)は、実施するかどうかを各航空会社に委ねています。

アヴレンリ氏は、多くの米国内航空会社は離陸・着陸時にシェードを開けることを義務化していないものの、客室乗務員の訓練マニュアルでは推奨されていると指摘しています。

機種によって異なるシェードの扱い

航空ニュースサイト「Simple Flying」によると、カナダのボンバルディア社が製造するCRJシリーズのような小型リージョナルジェット機では、左側の主要出口のドアに窓がないため、客室乗務員は外の状況を直接確認できません。そのため、最前列(1A席)の乗客に離陸・着陸時にシェードを開けてもらうことがあります。

ボーイング737やエアバスA320などの機種では、機体中央に非常口があります。この非常口の窓のシェードは、通常のもの(上から下に下ろして閉める)とは逆で、下から上に引き上げて閉める方式になっています。

これは、非常口の解除ハンドルが窓の上部にあるため、通常のシェードのように収納できないからです。通常方式だと、硬着陸や緊急時にシェードが勢いよく落ちて詰まる可能性があるため、逆引き方式が採用されています。これにより、緊急時でも乗客が外の状況を確認したうえで非常口を開けることができます。

ボーイング787やエアバスA350などの新型機では、物理的なシェードはなく、窓のボタンを操作することで電子的に明るさを調整できます。乗務員は離陸・着陸時に窓を透明状態に固定することもできます。

ところで、飛行機の窓が丸い形をしていることに気づいたことはありますか?

これは機内が加圧されており、機体が外側に膨張する力を受けているためです。四角い窓の角には応力が集中しますが、丸い窓や角が丸い窓はその応力集中を防ぎ、繰り返しの負荷による亀裂の発生を抑えて飛行中の機体破損を防ぐのに役立ちます。

(翻訳編集 解問)

陳俊村