動物実験で証明、「鍼治療はパーキンソン病に効果」

【大紀元日本4月23日】韓国ソウル慶煕大学のサビナ・リム(Sabina Lim)研究員は、動物実験台を使って、パーキンソン病に対する治療の効果を研究した結果、鍼治療は実験台マウスの脳内ドーパミンのレベルを維持する効果があり、パーキンソン病の予防と治療に有効であることを証明した。

人間のパーキンソン病は、脳内でドーパミンを作る細胞の減少が発病の原因である。これらの細胞の減少で十分な量のドーパミンが作られなくなると、神経間の連絡に不具合が生じ、パーキンソン症状を起こすと考えられている。

研究者たちは、マウスにMPTPという薬物を投与して、マウスの脳内にあるドーパミンを作る細胞を破壊して、パーキンソン病のマウスを作った。このようなマウスに、鍼治療を施し、脳内ドーパミンの量の変化を観察した。

実験台のマウスは、三つのグループに分けられた。第1のグループは、二日に1回膝の後ろと足の指先を鍼で刺激する。第2のグループは、二日に1回臀部を鍼で刺激する。第3のグループは、鍼の刺激を施さない。

実験の結果では、MPTPという薬物を投与して7日目に、膝の後ろと足の指先に鍼刺激を受けたグループの体内ドーパミンの量が正常レベルの8割を維持しているに対して、臀部を鍼で刺激したグループと、まったく鍼刺激を与えないグループの体内ドーパミンの量は正常レベルの5割しか残っていなかった。

この結果により、鍼治療は動物実験台のパーキンソン病の治療に効果があることが証明され、その治療効果は刺激部位に関係することも判明した。