中国湖南省:50年来の干ばつ、10万人が飲水困難
【大紀元日本7月10日】中国湖南省において、高温少雨の影響による深刻な干ばつが発生、14の市、州において干ばつの被害を受け、1321の村の住民10万人近くの飲水が困難となっている。地元紙「長沙晩報」が報じた。
統計によると、省全体で36県(市、区)、335の郷鎮において干ばつが発生しており、影響を受けた農作物の耕地面積は、25万6600ヘクタールとなっている。干ばつによって1321の村の住民10万人近く、家畜8・1万頭の飲水が困難になっており、枯渇したダムは73に上っている。
一方、湖南省長沙市洪水予防指揮センターによると、降雨量および蓄水量が深刻に不足しているため、長沙市の4つの県は相次いで干ばつ状況が現れ、寧郷県ではなおここ50年以来見ない干ばつに見舞われたという。
統計によると、今年1月から6月まで、長沙市における降雨量は歴年同期比平均値より36・8%の減で、6月の降水は歴年同期比平均値より42・1%の減だという。
長沙市は現在、すでに55万ムー(約3万7千ヘクタール)の農作物耕地面積が干ばつの被害を受け、その内、深刻な状況なっている耕地面積は8万5千ム(約5312ヘクタール)、4万人近い住民が飲用水不足に陥っている。
長沙市寧郷県の被災状況は相当に厳しく、県内最大の黄材ダムの水位は昨年同期比、10・46メートルも低く、51年間でもっとも水位の低い年である。現在の用水状況によって、7月下旬にダムの蓄水をすべて放流するが、あと60数日間の灌漑期に必要な水は保証されないという。
寧郷県は干ばつを緩和するために、ロケットおよび高射砲を用意し、雲の出具合によって、人工雨を降らせる予定でいるという。長沙市洪水予防指揮センターは、すでに人工降雨の準備作業に入り、関連部門へ干ばつによる農業生産損失の減少協力を呼びかけた。