中国四川省:住民数千人が水源汚染に抗議、警察と衝突、負傷者数十人

【大紀元日本7月31日】7月26日から27日にわたり、四川省什邡市の住民数千人が、華潤ビール(中国)有限公司が水源汚染したことに対し抗議が行われ、当局が出動させた数百人の武装警察と衝突し、負傷者数十人が出たが、多くは地元警察に勾留されたという。

住民たちは華潤ビール製造工場が飲用水および灌漑用水を汚染したとして、7月26日に同製造工場を囲み、稼動を阻止した上、工場内の貨物を強奪したという。一方、一部の住民は鎮政府庁舎前でも、抗議を行った。これに対して、地元政府は各村へ「8月10日に村民に回答するが、これ以上騒動を起こせば当事者を逮捕する」と通告した。

同情報センターによると、什邡市および工場所在地の元石鎮の武装警察は同件についてのコメントを避けた。工場へ掛けた電話も応答がなかったという。同ビール会社は香港で上場している。

華潤ビール製造工場は四川藍剣(集団)有限責任公司に所属する。同社職員は抗議事件および汚染問題に対して、一切否認した。元石鎮西城村の村民によると、同鎮にある10近い村の住民たちが抗議活動に参加したとし、地元政府やビール製造会社と結託し、村民資産を着服したという。

村民によると、当該のビール会社が1985年に設立された当時、村人は地元政府に同社への投資として10元ずつ支払ったという。しかし、利益をあげている同社を政府が密かに売却したため、村民の投資回収もなければ、汚染された環境の中で生活をしなければならない上、何の補償もないと嘆いた。

中国の悪化した環境問題は、暴動や抗議デモを引き起こしており、その発生件数は日々増加している。村民によると、飲用水、灌漑用水、樹木、環境、大気、農作物の収穫などがすべて汚染され、北京当局は環境整備を最重要課題としたが、改善されることはなかった。本年6月にアモイで起きた抗議事件のように、政府に期待できないとわかった民衆は抗議デモなどに訴え自ら救済を行うようになった。アモイで起きた抗議事件では、携帯のショートメールの呼びかけによってデモが行われ、十数億米ドル(約200億円)がつぎ込まれた化学工場の建設を中止させた。

中国の各河川は過去20年における著しい経済成長の中で、深刻な汚染を受けた。政府の数字によると、現在中国河川の70%以上および地下水の90%が汚染されているという。

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