中国語学習ブーム、世界現象に
【大紀元日本7月31日】経済および就職の観点から見た場合、どの言語がもっとも重要な地位を占めているであろうか?ドイツの言語学校「ザ・スタインク・インスティテュート・イン・ボン(The Steinke Institute in Bonn)」の言語指数予測では、2025年の時点で、英語はやはりトップであるが、中国語が2位に上がり、次いで日本語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語、ポルトガル語、韓国語の順になるという。
現在、英語の重要性は言うまでもないが、中国語の重要性が徐々に高まり、世界現象になりつつある。中国語のできる者は自分の履歴にプラスになることから、米国の27州では、すでに小学校および中学校のカリキュラムに中国語の授業が設けられている。アラスカ州では、教師のことを中国語風に「老師(ラウシ)」と呼ぶところが出るほどの流行りぶりである。
中国語の魅力は、中国の経済成長に連れて増した。多くの企業や人材が中国市場進出のために、中国語の習得に熱心であるし、多くの移民家族も、今後中国語がますます重要になると考え、子供たちに中国語という文化遺産を継承させるようになった。
また、異文化をよりよく理解するために、中国へ留学する外国人学生が増えると同時に、海外での中国語学習ブームによって、多くの中国語教師が大陸から米国へ出かけている。
第二外国語、さらにはもっと多くの言語の学習は、もはや世界的趨勢となっている。ただ、中国語は発音が難しく文字が特殊性を帯びていることから、中国語の熟練には他の言語以上に時間がかかる。しかし、それでも、西洋人の中国語ならびに中華文化に対する興味は衰えることはなく、中国語学習や中華文化の吸収に喜んで多くの時間を費やしている。米国の多くの学校では、学内に中国文化クラブが設立されているし、今月初旬に行われた新唐人主催の「中国舞踊大会」では多くの西洋人を惹きつけたのも、その現れの一つである。
一方、中国語の流行および中国へ留学する学生数の増加によって、現在の中国社会がかかえる多くの悪い慣習、良くない面々を露呈することにもなった。外国人留学生は中国に入った突端に、中国経済成長の背後に隠されている多くの辛酸を感じ取るのである。
中国の深刻な環境汚染、幾重にも封鎖された情報統制、貧富の格差による悲哀および道徳の堕落等、中国の現実に直面した外国人留学生は、「衝撃的な文化的ギャップ」を味わうことになるのである。なぜなら、外国人留学生の多くは、五千年の悠久な歴史を有する「礼儀之邦」を崇拝して中国にやってきたからである。「古人は誠実かつ善を有し、心が平静であれば福寿が伴う」といった境地は、今の中国に果たしてどれほど残っているだろうか?