ファンタジー:個人タクシー「金遁雲」の冒険独白(番外編3-2)
【大紀元日本8月29日】草木も眠る「丑三つ時」・・旅館の部屋で気持ちよく寝ていると、こちらの足を擦ったり引っ張ったりするものがいる。暗闇の中でふと見ると、小さな児童のような・・日本の妖怪「座敷ワラシ」だ。「・・ちょっと来て欲しい・・」と意念を送ってくるので、言われるままに寝床から出て行ってみることにした。
傍らに目をやると、既に猫の目女はいないが、元来が夜行性なので、居てもたってもいられない時刻なのだろう・・・座敷ワラシというものは、陰徳を積んだ旧家に棲み付く、一種の余慶のようなものだと聞き及んだことがあるのだが・・一体?
古い寂びた床の間の通り廊下をギシギシと抜け、座敷ワラシは私を土間に案内した。土間では、顔に大袈裟な絆創膏を張った主人が、捻り鉢巻で額から汗を流しながら、何やら馬のようなものを作っている。よく見ると、馬が出来上がる度に、綺麗な気流が生じ、鬼門の方向から精霊が訪れては、この気流に乗って、「裏鬼門」に抜けている。
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