土地収用補償未払い問題、3千人村民ストライキ=中国広東省

【大紀元日本9月17日】土地収用補償金の未払い問題を巡り昨年から直訴し続け、今年2月4日に直訴者が暴漢らに襲撃された事件など、何度も流血衝突事件が発生した広東潮州饒平県所鎮龍湾村で、地元当局が武装警察を出動し弾圧する噂が流れたことから、9月15日、村民3千人が従事している山、海の仕事などすべての仕事を中止しストライキを行い、地元政府に対して再び補償金問題および村民の今後の生活問題の解決を求め、デモを行った。村民は現在の状況のままでは、いつでも流血事件になり兼ねないと懸念し、外界に対して関心を寄せるよう呼びかけた。

村民によると、龍湾村には7千人あまりの村民がおり、200ヘクタール強の農地を所有しているが、村委書記・呉国武が97年に就任してから、村の事務および財務は一切公開していない上、勝手に農地、山地などの土地を大量に販売し、アワビ養殖場を造るために防風林を破壊し、山地を採掘し土方にして売買したため、村民の農地がなくなり生活困難をもたらしたという。

龍湾村では現在、毎日千人以上の村民が自発的に華豊造気工場付近に居座り抗議を行っている。現場には30数人の武装警察が工場に進駐し警備に当っているという。

1つに団結した村民たち

村の老人および婦人も抗議に参加し、自ら土地を守ることにした

村民の呉さんは「この問題は非常に大きい。訴えることが多く、農業ができる土地もない。若者は他の仕事もできるが、我々年老いた者は死を待つしかないのだ。当局は村民のために養老と医療保険を給付するというが、すべてが嘘だ。未だに実現していないのだ」と訴えた。

村民によると、地元政府は山の上に発電塔を建設するのも村民の同意は求めず、土地収用した利益はすべて政府関係者が着服したという。さらに、補償金を給付しない上かえって弾圧の方法を用いたと指摘し、流血衝突事件はこれまでにもたくさんあったという。

送電線用の電柱を立てることも村民の了解をいていない

一方、今年2月に発生した流血衝突事件は、海外で報道されたことに対して、地元政府は、村民が外国と繋がっていることで脅迫しという。また、報道されたために当局は自ら行動が取れないため、暴力団を雇い村民を襲撃した。村民の中で、殴打され脳振とうを引き起こし、数ヶ月にわたり入院していた者もいるという。

村民によると、農地がなくなり、村民は生計を立てる術がなく、村民の4割は食べることすら問題になってしまった。また、病気に罹った村民は医療を受けるお金がないため、死を待つしかないという。村民たちは、政府が武装警察を出動して弾圧に当った場合に対抗するしかないという。村民は、いつでも流血事件になる可能性があると示し、異様な動きがあれば、村民たちは銅鑼(どら)を鳴らし、全員が集合すると説明した。

村民たちは政府が問題解決しなければ、農地がなければ、農民は生きていけないことから、永遠に戦うとした。また、直訴しても効果はないとし、村民のために立ち上がった村民権益を守る代表が政府に弾圧されたと嘆いた。

(記者・古清児、翻訳・編集/余靜)
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