毛沢東の原稿料、20億円誰の手に

【大紀元日本12月31日】毛沢東が残した巨額の原稿料の行方について、中国「党史文苑」雑誌に掲載された文章がその議論に再び花を咲かせた。

かつてさまざまな運動を展開し、無数の知識者を迫害した中国前指導者・毛沢東は、自ら約20億円に達する巨額な原稿料を残したという。

毛沢東の詩歌および文章はこれまでに多くの書物に掲載され出版された。さらに多くの言語に翻訳されている。その代表作とは「赤い宝書」と言われる「毛主席語録」だ。

文化大革命期間中だけで、「毛主席語録」は約10億冊が製作され、全国人民の必読の書になった。毛沢東は死後30年間で、その著作により膨大な富を成したのだ。

「党史文苑」雑誌に掲載された文章によると、1967年までに、毛沢東の原稿料はすでに約8778万円に達しており、2001年には、利息も加えたら、20億円に達したという。

ところが、この莫大な原稿料を一体誰が受け継ぐのかについて、中国共産党の上層内部では意見が分かれた。一部は、毛沢東の著作は共産党の智恵の結晶だとし、決して江青および親族のものではないと主張した。

江青はかつて5回にわたり、毛沢東の遺産を受け継ぐ権利があると主張したが、拒否された。また、毛沢東の娘・李敏、李訥も遺産継承の申し込みをしだが、同様に拒否された。

ハーバード大学教授で中国問題専門家マイク・ファカル氏は、毛沢東の原稿料は利益衝突の問題が存在しているとし、中国共産党が個人崇拝を行っていたため、原稿料が巨額財産になったと分析し、毛沢東本人が党の最高統治者でもあることから、利益の衝突問題があるとした。

しかし、狂乱の文化大革命の時代には、毛沢東の原稿料に内在的な衝突問題があるとは誰も思わなかったのである。

(翻訳/編集・余靜)
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