台湾、大陸の亡命活動家の在留期間延長許可

【大紀元日本1月6日】中国共産党の本質を暴露、批判した社説『九評』(中国共産党についての九つの論評)を国内で配ったことで、中国当局に指名手配された中国市民活動家・呉亜林氏はこのほど台湾に亡命し、在留期間延長を申し込んだ結果、許可された。台湾行政院・大陸委員会(以下、陸委会)主任委員・陳明通氏は人道主義に基づいて、呉亜林氏を受け入れる第三国が現れるか、帰国しても迫害にされないという確実な保障がない限り、強制送還をしないと述べ、保護の意を明らかにした。

陸委会は3日午後、呉氏の政治亡命を求める件に関して会議を開き、「難民法」に基づいて、在留期間延長を許可した。その他、呉氏が第三国や中国大陸に戻る前まで、童文薫弁護士に委託することも決めた。

台湾行政院は2007年2月8日に立法院に「難民法」草案を提出し、立法を求めた。まだ許可が下りていないが、陸委会は草案の主旨に基づいて呉氏を保護することを決めた。陳明通氏は次期国会でこの法案を採択されるように望んでいる。

強制送還されると、迫害を受けることが決まっているので、一週間に不安と恐怖に追い込まれた呉氏がこの結果を耳にすると、ほっとした顔を見せた。「陸委会を感謝する」と強調、陸委会や自分の為に奔走していた童文薫弁護士及び各界の応援に対して感謝の気持ちを示した。

陸委会の人道的な決定に対して、童文薫弁護士も「台湾は人権を重んじる民主国家を証明できた」と喜んだ。

呉氏は『九評』を配ったことで迫害を受けた真実性の疑問に対して、童文薫弁護士は呉氏のことをきっかけにして、台湾政府も『九評』が世界範囲の脱党ブームを誘発した事実を再認識しなければいけないと強調した。

天安門事件を記念するサイト「六四天網」の責任者・黄_qii_氏は中国大陸で努力している人権活動家を応援するように呼び掛けている。

かつて、台湾政府に政治亡命を申し込んだ賈甲氏は「私は非常に嬉しく思っている、中国の人々も僕と同じ気持ちに違いない、台湾政府及び台湾国民に感謝する。中国の民主化は皆の応援と支持が必要であり、今、中国政府は目覚めた国民を怖がっている。民主な台湾を怖がっている。台湾政府は中国共産党に直面する勇気は神様の授かりである」などとコメントした。

(翻訳・侍傑)
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私は経済記者として1990年代後半から日本経済、そしてさまざまな産業を見てきた。中でもエネルギー産業の持つ力の巨大さ、社会全体に影響を与える存在感の大きさが印象に残り、働く人の真面目さに好感を持った。特にその中の電力産業に関心を持った。