【大紀元日本3月15日】「のどが痛いの?じゃ、サルビアのお茶でうがいなさい」「眠れないの?じゃ、ホップと鹿の子草のお茶を入れてあげましょう」という風に、ドイツの家庭では小さな症状が出たらすぐに、常備してあるハーブティーが登場します。古くから伝わる薬草の文化が現代の生活にも活きているのです。薬草の権威、M.Pahlow氏のレシピーを参考にドイツのハーブティーをご紹介しましょう。
ローズヒップ(絵・前田純子)
今回はローズヒップ、つまり野バラの実です。野バラは野原、山の斜面などに自生する潅木で、大きいものは数メートルに達します。6~7月頃に一重の薄いピンクの花を付け、9~10月頃に赤くかがやく楕円形の実をつけます。よく熟した実を採集し半分に切り、種を除いてすばやく乾燥させて、お茶にします。(40℃に熱したオーブンで乾燥するのも可)
〔適用〕
ローズヒップはビタミンCの宝庫といわれるほどV-Cが多く含まれています。ビタミンCは免疫力を高め、風邪などの感染に対する抵抗力をつけます。熱がでると大量のV-Cが消費されるので補給が必要です。また、副腎の働きを高め、生命力の源ともいえる副腎ホルモンの分泌を促します。つまり、ローズヒップのお茶は風邪などの感染症、発熱、虚弱体質、それに、治りにくい傷などにも有効に働きます。また、年をとると、腸からビタミン類を吸収する力が弱くなるので、ローズヒップティーをポットに作っておき、常飲することをお奨めします。
〔ローズヒップティーの作り方〕
ローズヒップティー茶さじ2(15g)を250ccの水に入れ、火にかけます。沸騰させた後、さらに10分加熱して、火からおろします。一般的にハーブティーは、入れて直ぐに飲まないと、ビタミン類が損なわれるといいますが、さいわいローズヒップティーのV-C量は数時間おいてもそれほど変わらないので、保温ポットなどに入れておいて少しずつ飲むことができます。
〔風邪を引いたときに飲むミックスティー〕
カモミール 10
メリッサ 10
ローズヒップ 20
上記の割合でミックスハーブを作り、茶さじ2に250ccの熱湯を注ぎ15分蒸らします。はちみつで甘味を付け、少しずつ飲んでください。体の抵抗力を高め、風邪の回復が早まります。
(カモミールとメリッサは4月に掲載予定)
〔有効成分〕
V-C, V-B類、V-A、V-K、V-E、果実酸、タンニン、ペクチン、微量元素 など
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