大気汚染、花は昔のように香らず

【大紀元日本5月29日】花の香りは生活に潤いを与えてくれるが、先ごろ米国の科学者が現代社会は大気汚染が進み、花の香りは19世紀よりも香りが広がって行かないということが明らかになった。花の香りの減少は蜜蜂の減少につながっており、その結果、食糧危機を助長する可能性もあるという。

花園の花が美しく咲き乱れ、花に顔を近づけて香りを楽しむ。このようなことはごく自然で、誰も深く考える事はなかった。しかし、米国の科学者は大気汚染のために今の花は100年、200年前の花よりも香りを伝えられなくなったことを発見した。実験によると19世紀当時、花の香りは1km先漂っても20%薄くなるだけだったという。これは当時の空気が清浄であったためで、もし汚染のひどい空気であれば同じ1kmの距離であっても香りはほとんど消えてしまうらしい。たとえ香りが残ったとしても、どの花の香りも同じになっているという。もし状況が悪化し続けるなら、今後人類は花の香りをかぐことは出来なくなる可能性がある。

香りを嗅ぐ以外にもさらに深刻な影響がある。蜜蜂は受粉を花の香りを頼りに行っており、香りが少なければ受粉する植物を見つける事が難しくなる。結果、人類の食物供給が3分の1に減少することになるという。また、ある科学者は花の香りの減少が全世界の蜜蜂個体数減少の主因の一つであると考えている。

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