NYフラッシング事件:米議会議員ら、中国総領事と加害者の国外追放求める

【大紀元日本6月8日】米国ニューヨーク・フラッシング地区のチャイナタウンでの法輪功学習者への脅迫暴行事件は中国当局が策謀したとして、米議会議員2人が6月5日、米国政府に対し、事件の加害者の国外追放と中国当局への抗議などを求めた。

5月17日から、同地区で「脱党応援センター」のボランティアスタッフの法輪功学習者が謎の中国人グループから脅迫・暴行を受ける事件が毎日発生している。現地の警察は、これまでに6人を逮捕し、そのうち3人は襲撃の罪に、3人は秩序騒乱の罪に問われていると公表した。

米議会共和党下院議員のトーマス・タンクリード氏とダナ・ローバッカー氏は6月5日、米議会で開かれた同事件のシンポジウムに参加し、冒頭の見解を示した。「法輪功迫害国際調査組織(WOIPFG)」や、大紀元時報、「全世界脱党支援センター」の代表も同シンポジウムに参加した。

同シンポジウムでは、フラッシングで正体不明の中国人が法輪功学習者を脅迫・暴行する場面を収めたビデオや、駐ニューヨーク中国領事館の彭克玉総領事が自ら同事件に参与・策謀したと認める電話録音のテープが放映された。

タンクリード下院議員は、「同事件は偶発的なものではない、組織的に事前に計画されたものである」「これらの暴徒による攻撃事件は中国領事館が策謀したと確信する。米国政府が同事件の調査を行うべきで、私の判断が正しければ、我々は中国当局に抗議しなければならない。それに加え、この犯罪に関わった加害者の国外追放を含め、より厳しい姿勢を取るべきである」などと述べ、電話録音で自らが策謀したと話す彭克玉総領事のビザを取り消し、国外追放にするべきであると指摘した。

発言するタンクリード下院議員(大紀元)

ローバッカー下院議員は「中国当局は本国での国民弾圧に気が済まなくなり、その統治を守るために、その弾圧の手を海外までに伸ばしている」「米国民はこの状況を把握しなくてはならない。そして、この行為を非難し、中国当局に対し、米国では完全に受け入れられないと告げるべきだ」と述べ、「少なくとも、この世界において、米国はこの恐ろしい独裁政権に我々の立場を表明しなければならない」と米国政府に対し、中国に自由を導こうとする法輪功学習者への支持を呼びかけた。

発言するローバッカー下院議員(大紀元)

法輪功について、同議員は「法輪功は、共産党政権の汚染を受けずに中国の真の良識と精神の象徴になりつつある」「法輪功が発信しているメッセージはまさに独裁者が最も恐れているものである。すなわち、その邪悪さが暴露されると同時に、善良かつ正義の力に替えられていくこと。私は法輪功学習者を敬服している。(脅威に屈さない)彼らと肩を並べることを誇りに思う」「中国当局に知らせたいのは、米議員が本件に関心を持っていること。我々は中国国内にいる人々を直接に支援できないが、米国で生活している人々を助けることができる。わが政府は、法輪功や大紀元を含め、正義を貫くすべての人々の側に立たなければならない」と語った。

また、同議員は、法輪功学習者への攻撃は、米国の信教の自由の公然な侵害に当たると指摘し、米議会がこの事件の完全解決に協力するとの意向を示した。

「法輪功迫害国際調査組織(WOIPFG)」によると、中国当局が全世界各国に在住する華人・華僑3000万人あまりを対象に密かに支配政策を行い、それらの中国人を介して対外国浸透戦略を実行しているという。WOIPFGはその実態を調査し、先月中旬に関連の報告書を公表した。代表の汪致遠氏は今回のシンポジウムでその概要を説明し、「このことは在外中国人社会の公然の秘密であり、各国政府に問題の深刻さに気づいてほしい」と述べた。

(記者・亦平、常静 翻訳・編集/叶子)
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