「九評」と法輪功がもたらした奇跡

【大紀元日本11月23日】中国共産党(中共)が政権を乗っ取って以来、信教活動に対して情け容赦ない破壊を行った、数千年の歴史に輝く中国の伝統的な宗教文化は壊滅的な破壊を受け、あっという間に中華大地から消えてしまった。文化大革命の際、国家主席、部長や将軍を弾圧することも一夜のことにすぎない。中共に逆らうもの、或いは中共にとって都合が悪いものには、手段を選ばずに迫害・弾圧し、被害を受けた人や集団は、抵抗もできずに人々の視野から消えた。一時中国は共産党の天下となった。しかし、1999年、当時の共産党の党首・江沢民が法輪功に対して弾圧の命令を下した際、三ヶ月の期限を設けた。

しかし、迫害の展開は江沢民の想像を超えてしまった。江が軍事委員会主席を解任された2004年9月まで、法輪功への弾圧はすでに60ヶ月を経過していたが、法輪功が妥協、屈服する気配は少しも見えなかった、逆に、江自身の悪事とスキャンダルが暴露された。その二ヶ月後の2004年11月18日、「共産党についての九つの評論」(以下、九評)が出版された。

この時までに、法輪功は少なくとも二つの奇跡を築き上げた。一つは、これまで弾圧された団体と違い、法輪功は残忍きわまりなく迫害うけているにもかかわらず、中国共産党に「名誉回復」を哀願しなかったことだ。逆に、イデオロギーの領域から中国共産党に対して、批判し始めた。二つ目は、中国共産党の本質は「邪教」と初めて明言したことである。中華民族全体が、中国共産党という邪霊に憑かれたのである。これにより、中国共産党の運命は決められた―「天滅中共」(天が中共を滅ぼす)である。

「九評」が現れる前まで、中国共産党に対する態度はおよそ三種類に分かれていた。一つは、中国共産党を暴力で消滅させようとすること。次に、中国共産党が自ら改善していくことを希望を託すこと。三つ目は、中国共産党と一体になって、悪事を尽くすこと。

「九評」は人々に斬新な考えを与えた。「天滅中共」、天が中共を滅ぼすなら、中国共産党が改善されるチャンスもなくなった。共産党に依存しているものも滅ぼす日に一緒に断罪されるべきである。ここに至っては、「いかに中国共産党を変える」を考えるより「中国共産党が滅亡する時に、いかに逃れること」を気にしなくてはならない。したがって、大規模な脱党ブーム(大陸出身の中国人が自らの意志によって中国共産党の関連組織から離脱し、中国共産党に対して完全なる不支持・反対を表明すること)が引き起こされたのである。

「九評」の発表から普及、「脱党」の説明や受付においても法輪功学習者の姿が見える。海外の法輪功学習者は自ら習得したハイテクを利用して、中国国内に「九評」と「脱党」の情報を送り込んだ。中国国内の法輪功学習者なら、身近な人々に「九評」と「脱党」を広めた。現在、「脱党」者数はすでに4500万人を超えている。

「脱党」の素晴らしいところは人々の考えを変えたことである。人々は如何に共産党を改善するかという考えを捨て、如何に自分を変えるかを考えるようになった。問題は簡単になった。中国共産党を変えることは難しいが、自分を変えることは簡単で、誰でもできる。全ての人が中国共産党から脱退することを宣言する時、中国共産党は解体する。

(文・章天亮、翻訳・侍傑、編集・佐藤)
関連記事
歴史的な経験から、米国が共和党政権になったとき、韓国が左翼政権になれば、在韓米軍撤退が進展することになる。2024年米大統領選の結果によっては、日本を取り巻く国際環境が大きく変化するのだ。
中国共産党が「百年の詐欺」と称する戦略を展開し、ロシアのプーチン大統領を利用してヨーロッパを混乱させようとしている。プーチンの核ミサイル演習が意味するものは何か。また、習近平のヨーロッパ訪問がもたらした影響は何か。この記事では、中国共産党の詐欺的戦略がもたらす国際的リスクと、それに対するプーチンの対応について探る。
中国共産党が5月1日、初めて海上試験に送り出した。上海を出港したこの空母は、電磁カタパルトシステムを備えた初の中国空母であるが、アメリカの核動力空母と比較すると、規模と動力の面で劣るとの指摘が最初からあった。
米国では4月、議会が中国企業の運営する動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」について事実上の禁止法案を可決し、バイデン大統領が署名した。一方、日本では韓国企業との資本関係が問題視されるメッセージアプリ「LINE(ライン)」で大規模な情報漏洩が起きたにもかかわらず、政府の対応は後手に回っている。
私は経済記者として1990年代後半から日本経済、そしてさまざまな産業を見てきた。中でもエネルギー産業の持つ力の巨大さ、社会全体に影響を与える存在感の大きさが印象に残り、働く人の真面目さに好感を持った。特にその中の電力産業に関心を持った。